13/43
13
(どうしよう……)
(壁を通り抜けるポポ!)
ヌルリと、ポメラニアンは壁をぬけた。
それを真似しようとしたドーベルマンは壁に激突した。
先生に姿が戻る。
「おのれええええ」
その顔はもはや別の人間だった。
家庭科室に入る先生。
「ここかな……」
回りを見回す。
水道と一体になった白い大きな台が六つ並んでいた。
その中の奥の一つに近づいて、立ち止まる。
しゃがんで、台の下の収納スペースの戸をパッと開いた。
何もなかった。
収納スペースに指人形の大きさになって入っていた花。
カッカッカッカッカッ。
近づいてくる足音。
(来る……)
カッカッ。
立ち止まった足音。
(今、ポポ!)
花は先生がいる側の反対側の戸から出た。両側が開く構造になっていた。
すかさず花は教室から逃げ出した。




