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『湖沼血風録』番外ー場外乱闘編ー  作者: のがみつかさ
2/6

第2話『何でそうなるの?』の巻

 シンポジウムにゲストで呼ばれた鯉アヤメではあったが、どうも議論がかみ合わず、ついに彼女の怒りが爆発してスタジオはパニック寸前!収録時間も押して押して押し捲り、気づけばもう夕方6時!「水中TV局の出した解決策は果たして功を奏すのでしょうか?お暇でしたら、ちょっと覗いてみませんか?いえあくまでも“任意”ですからね!“ニンイ”…人気韓国時代劇ドラマの?←それはトンイ!」(「シ~ン!」)


「お、落ち着いて…どうか冷静に…冷静に話し合いましょうよ、お鮎さん!

…じゃなかった、お(たつ)さん!」(←「これって時代劇?」)

「誰が“お父っつぁん”やねん?もう一発かましたろか、オッサン?」

「いえ…もう結構!十分です!ど、どうかそのハゲしい怒りをお沈め下さいまし、

下破毛の禿カツラさん!」司会者はもう半狂乱でしどろもどろ!自分でも一体何言ってんだか、意味不明!放送禁止用語のオンパレード!


「エヘッ!またちょっとおバカしちゃったみたいで…わたしってぇ、つい役柄に入っちゃう!って言うか、ノリ易いタイプなんですよね!何だろうなぁ、周りが見えなくなるっていうのかなぁ、演技派女優って感じ!そうね、昭和風に言えば『座頭市』、令和で言うとやっぱり“カバちゃん”?…じゃなかった!“バカちゃん”かしらね?違う、違う!え~と誰だっけ?ど忘れしちゃった!ほら、一時期流行ってたタメ口JKお嬢さん風で…シノラーこと、篠原ともえさんをこよなく愛する乙女の〇〇ちゃん?(←「もうゲとハだけは入れないで下さい!」)あぁ…じれったい!(ここ)まで出掛かっているんだけどなぁ、もうフワフワして全然分かんないじゃないのよぉ!」(←「“不破万作さん”?←ここ、スルーしちゃって結構です!」)


「ハイ!また一人の世界に入ってますね、どうぞ、どうぞ、ご勝手に!話を本題に戻しますれば鯉さん?いやアヤメさん?もうどっちでもいいんだけどさ、下手賀のお竜さんが思うに今回のシンポテーマがご自身にとっても極めてご不満この上ないと…おっしゃりたいと?」

「いえ~す、家~酢、House Vinegar!わたしぃ、そんな小っちゃなテーマより

もっともっと重要なテーマがアリストテレスぅ~!」


「……………。」


「エヘッ!アヤメったらまたスベッちゃった!か~わいい!本当、私ってお茶目!ねぇ、ちょっと!ちょっと司会者さんたら、また下ばっかり向いて…もう、

          『ボーっと生きてんじゃねぇぞ、コラァ!』

ってヤダ!私ったらさっきからパクり捲り!MHKにまだ受信料払ってないのに…

どうしましょ?良い子のみんなは真似しちゃ駄目だぞ!…なんてね!うふふ!」


「…でこれから一体どうしたいワケ?やるの、やらないの、放送?一体どっち?」

「え―?司会者さん、何かコワ―イ!」

「コイアヤちゃんよぉ!ブリっ子もそのぐらいにして貰えねぇかなぁ?

こっちだってさ、もうとっくに収録時間が押してんだからチマチマやってる

暇無いんだって!シンポジウムやらないんだったら他に何やればいいのさ、中島ぁ!」「磯野ぉ~!」と二人とも全くバカ丸出しのトーク炸裂を遮るようカンペが…?


《 いい加減、トーク長すぎ!さっさと本題行かんか―――い! 》


「ハイ、失礼致しました!じゃあもう放送時間も残り少なくなって来ましたので急ピッチで本題に移りたいと思います!では鯉さん、今日のテーマはなぜあなたが『下手賀のお竜』と呼ばれるようになったかの経緯を徹底討論して閲覧者さんに喜んで頂く…でよろしいですか?『賛成1,反対4!』と言うことで本案は見事矛盾を物ともせず、なぜか可決致しました!(←「何のこっちゃ?」)


 では本日この収録に朝から8時間余りも待たされ続けた奇特なゲストのお三方をお一人ずづご紹介したいと思います!まずは1人目のコメンテーターから…湖沼水質評論家の『水際大作さん』どうぞ宜しく!続きまして“汚濁”と言ったらこの人、汚濁研究家の『泥海子さん』こんにちわ!…じゃなくてもう「こんばんわ!」でしたね、すみません!更に最後は呼んでないのにどこで嗅ぎつけたか、週刊文秋編集長の『本間怪奈さん』以上3名さん、どうぞよろしくお願いしま~す!それじゃぁ、トップバッターは『みずぎわたいさく』さん!単刀直入にお聞きしますがこの件に付きましてあなたとしてはどのような見解をお持ちなのか、2分以内でお答え下さい!」


「あの~因みに私の名は『スイサイダイサク』です!お間違えの無いように!で、そりゃ~もうあ~た!アヤメちゃんの魅力と言ったら何といってもあのギャップでしょ!一瞬にして口調がブリキャラから姉御肌に変身するという早さと言ったらもう、あ~た!正に落差の勝利に尽きるザマス!おーほっほっほ!それに何ちゃらかんちゃら!」


「ハイハイ!じゃ、次の方よろしく!おっとその前にくれぐれも小説だからと言って自分の口で『何ちゃらかんちゃら』って言って如何にも何か喋ったように胡麻化すのは止めて下さい!しかも『デビ夫人の物真似やってくれ!』って一言も頼んでませんよ!全く…論点だって支離滅裂じゃん、全く!じゃあ気を取り直して今度は“汚れのプロ”と呼ばれて早30年の大ベテラン、『どろ〇んこさん』ど―ぞ、ひと言お願いできますか?(←「“う”を入れるのはご勘弁を!夕食中だと、ちとマズイので!カレー、美味しいですか?」)


「ハイ!ちょっとよろしいザマスか?いえいえ“デビ夫人”の二番煎じじゃ

ございませんことよ、私の名は『デイウミコ』でごじゃりまするぅ~!」

「ほほう、そう申しますと…“水中MHKの人気脱力系アニメの主人公『おじゃる丸』がお好きだ”とでもおっしゃりたい?」

「違いますぅ―!もういい加減MHKの冠番組でまとめるのは止めにしてもらえませんか?他局民放の立場もございますしね、閲覧者さん達も相当飽きてるようだし…!要は簡単、アヤメちゃんが子供時代によく観てた『タツノコアニメ』のファンで親が仕方なく名付けた、所謂ミドルネームみたいなもんじゃございませんの?それにさ~あ、タツノコアニメに有ったでしょ?『トリトン』って昭和アニメの名作が!彼女ってどことなくマーカスに似てないかしら?気性の激しいところなんか「そっくり!」ってうちの近所のタツノオトシゴ夫妻がよく言ってましたわ!これで決まりでしょ?もうこれ以上議論する余地なんて無いと思わない?」


 「ちょちょっと、デイさん!それってタツノコアニメじゃなくって手塚プロ作品だと思うんですけどね!しかもタツオト夫妻(←「その程度で略すなよ!」)って普通沼地に居ないじゃないですか?適当に話作っておいて平野レミさん風にまとめようなんて止めて下さいね!ご本人に失礼ですよ!」


 司会者の鋭い指摘に瞬殺、論破されて泥さんはあっと言う間にお茶を濁して…

って言うか水志吹を上げて水中に潜る始末!

「『アンタはウナギかよ?』って誰だよ、こんな魚人連れて来たのは?」


 果たして3人目の論客の見解は如何に…?次回も懲りずお付き合い願いま~す!

                       BY のがみつかさ


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