第三章 出会い
やっとです。
目を覚ますと、そこはさっきまで居た、場所とは全くもって
違っていた。
ここは? 僕はふかふかの所に、横たわている。多分ベッドだ。
ただ、それしか分からなかった。
ここにいては、いけない。
本能的に思った僕は、すぐさま、ここから降りようとしたら、
体に痛みがはしった。
「っ……!」
何故だろう。もし僕が寝ていたなら。回復していたはず。
あの、広い草原に行った後。何があったんだ。
「んあ? あ! 起きたか?」
「……貴様は何だ?」
いかにも、馬鹿そうな見た目。いったい誰だ。
金髪の髪の毛に少々の茶色。薄く緑かかった目は、実に綺麗だった。
そして、無駄のない筋肉。きっと魔法も多々使えるであろう。
「ん? 俺はソーヌだ。 お前が“俺の”草原に倒れていたから
助けてやったんだぞ!」
「ああ、そうか。お前が僕を助けてくれたんだな」
「ん。そういう事! でお前の名前は?」
「名前? 僕が言う必要はないだろう?」
ソーヌ、と言う奴はただ、僕を見つめた。
キラキラした瞳は、なんか直視できない。
「っ、なぜ知りたい?」
「だって俺。お前と、【友達】になりたいから! な? 教えてよ!」
僕は、初めて見た。僕を、受け入れてくれる人を。
多分、これは、心の底から思う。
嬉しい。と。
「仕方ない。僕の名前は、ミュランだ。
その、貴様の友になってやっても、悪くない」
「いししっ よろしくな、ミュラン」
そういって、輝く笑顔で僕を歓迎した。
「よし! じゃあ、行くか!」
「……どこに?」
「ん? 何言ってんの。お前ここ来るの初めてっぽいし」
「そうだが?」
「だから行くんだよ!」
「街!!」
銀髪碧眼っていいですよね、はい。