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拐われていたシルキーのサラ

前回のあらすじィ!!


雛菊『酒じゃ酒じゃぁ!!』

マスター「出口はアソコだ」

窓を指差してマスターは言った


ワンちゃん『飲んどる場合かーッ

家で赤ん坊みたいにСАЧИが泣きじゃくってるのよ!!』


雛菊『なんじゃと!?

待っとれよ幸ィ!!

妾が慰めてやるぞ!!

それはもう、ぬっぽりと……』


ワンちゃん『何するつもりよ!!』



次の日の朝


氷河「ハイロー……やろ……?」


プディングコアラ「俺は負けねえぞぉ?」

『なんてやつじゃ……

氷河を見た途端!

妾が倒したエテ公が卒倒しよった!!

何が幸くんに戦わせてみてじゃ!!』


煽りに乗り

イカサマすんなよ!?

と言った、コアラは

窮地に立たされ、雛菊のお手玉に囲まれて放置されていた心を読む妖怪の猿を

出した、だが氷河を見た猿は意識を失った


「君の反則負け……だ……ね……」


「うるせえ!!

化け物との約束なんか守るか!!

ハイローよりも格闘戦じゃコラァ!!」


コアラは殴り掛かってきたが、氷河は

避けて言った

「僕は……体を動かすのは……苦手だから……

代わりに……ね?」


氷河は雛菊に目配せした


『成る程の……

大義名分の為に、肉弾戦に持ち込む様に仕向けたんじゃな?

丁度良い……のっ!!』


雛菊は、氷河とコアラの前に割って入り

コアラの次の攻撃が氷河に当たる前に

コアラに素手で打撃を入れた


「なんだ?

効かねえな!!

封印してやる……

はぁ?

身体が……」


「これね……

身体にね……麻痺される様にね……

拳法的な攻撃されたんだ……よ……

ちなみに……僕も、心を読めるし……未来も解る……よ……」


「ひ……卑怯者めが……

イカサマしやがって……」

「残念だ……ね?

僕は、君のプディングをトランプに付着させて……

目印に……する……イカサマをしてた……んだよ……

最初……トランプのケースには……大抵がカードの順番は決まった並びで入って……るんだ……よ……

僕は……シャッフルの段階で……君が着けた……

プディングのカードを……

記憶してたん……だ……

全てね……

だから……

雛菊さんが……視界に入って……いるときは

……心を読む代わりに……

カードの目印で判断してたんだ……」


そう言いながら、氷河は

コアラから、ガラケーを抜き取った


「か……返せ!!」


「僕……は……

天邪鬼……だから

返せとか言われても……

……もしもし千恵美?

オレオレ、サム

俺、他にも好きな人出来たから

お前が嫌なら別れてやるよ……

嫌じゃなきゃ、今からホテルで四人で楽しもうぜ」


氷河は、棒読みだが

声色を変え、コアラそっくりの声で電話をかけた


「何やってやがんだテメーーーッ!?

千恵美!

千恵美……切れてる……」

ショックでコアラの麻痺は解けた


「かけ直し……

着信拒否……あああああああああいなまたはあた!!」

コアラは、氷河に発狂して胸ぐらを掴んだ

「ハハッ……ざまあ……」

無表情で、なおかつ棒読みで

煽る氷河は、卑怯だが

基本的には何かの賭けられた勝負をする時のみ

卑怯な事をバレずに行う奴である


『ゲスめが……』


「お姉ちゃん……

氷河さんって、心臓が弱いから

仕方ないんだよ……」


「畜生共がああああ!!

やれ!!

殺せ!!」


『承知しました……』


「えっ?

僕? 何で?」


『優先的に容易いと判断いたしました……』


『ふむ、じゃがな?

妾が伴におるんじゃぞ?

幸を狙うのは、一番の難題なんじゃよ』


雛菊は、白髪のシルキーを重心を崩して、片腕で易々と持ち上げた


「そのまま……抑えてて……

お母さん……剣貸して……」

「良いわよ〜」

氷河は、コアラと、シルキーを繋ぐ見えない紐に波打つ剣を向けた

「何をするつもりだ!?

その紐を斬れば

霊力の供給が出来ず消滅するぜ?」


「しない……よ……」


氷河は、紐を切断した

シルキーは自由を得た

霊力は氷河の無差別且つ無尽の

回復強化により消滅しなかった


「ニャーニャー」


『なー』

氷河の鳴き声でその場にいた猫は、外へ飛び出した


「君が……やっている

のは、いわゆる……

バッテリーで動く機械の……バッテリーを使えない様にして

電気が通らない様に改造……して……

ケーブルで……通電するように……

強制的に……作り替える……様なものだから……

ケーブルを切ると……電気も切れるから

普通に切れば、シルキーは消滅するけど……

僕が……バッテリーに……

充電すれば……予備電力の様になって……消えないから……ね……」

氷河は、コアラとシルキーに説明をするが

普段あまり喋らない氷河にとって、苦しそうに説明する事になっている


「充電だと!?

つまりお前を封印すれば

無限の霊力を手に入れたも同然という事か!?」


「まぁ……

出来れば……ね……

回復強化の能力は……

無差別に常時発動する……

性質だから……ね……

でも……コアラに

僕は捕らえられない……よ……」


「捕らえられないだぁ!?

俺は彼女を失ったんだぞ!!

意地でも

てめえを捕まえてやる!!

そして茶色い奴は消滅させる!!」


『ヒドゥイ!!』


コアラが、封印している中でも極めて最強の部類に入る

祠から盗んだ、鬼神を出した

あまりにも強い鬼神は、コアラの手に余るほど強大だが

自棄糞になり、四の五の考えてられない状態故に出された

鬼神は、天井に頭が着くほど高く

首を曲げて、少し

困り顔で、頭上を気にしている様子だ


「鬼神さん……

頭と天井が、危ないから

とりあえず外へ出て……」

氷河が言うと鬼神は、素直に外へ出た


「聞くんかい!!

待てや、おい!!

アイツらと戦うんだよ!!」


鬼神は『いやいやいや!

何言ってんの!?』

と、言っている様に

首を横に振り、手のひらも横に振り拒否をしている


「何だよその反応!?

そんなキャラかよ!!

そのデケエ図体と霊力しといてよぉ!?

倒せよ! 戦えよ!!」

鬼神は、尚も拒否している

「無理無理無理……縁結びか縁切りくらいしか出来ないって、戦いとかホント無理だって

あんなヤバそうな、座敷童子と戦えとか何言ってんの?

正気なの?

マジありえないんですけど……って言ってる……よ……」

氷河が通訳をする、お喋りするのが辛そうだ

「女子か!!

その筋肉は何だよ!?」


鬼神が、言いたい事を氷河が通訳していく

「いや、これ魅せ筋だし

人間や動物じゃ有るまいし、筋肉とか関係ないし

って言ってる……よ……」

「ハァッ!?

俺が強い霊力苦労して抑えてたのに非戦闘員かよ!!

せめて、誰か倒せよ!!」


鬼神は『またまた〜(笑)

御冗談を〜(笑)』

と言ってる様なジェスチャーをしている


「この鬼神さんはね……

一応最強の霊力があるけど……気は優しくて力持ち……

なんだ……よ……

コアラはね……相手の性格を把握してない事が

今回の敗因になる……ね……」


「なら

これでどうだ!!

凶暴で手が付けられない正真正銘の化け物だっ!」


コアラは妖怪の土蜘蛛を出した、その土蜘蛛は跳躍して氷河に飛び付いた


「おいまて!

そいつは生け捕りにする天邪鬼だぞ!!」


「よしよし……好い子好い子……」


土蜘蛛は氷河に懐き、甘える猫の様に擦り寄って

氷河の体内へと入って行った

「なっ……何故だ!!

ならばっ!!」


コアラは、妖怪の女郎蜘蛛を出した


「いらっしゃい……

ようこそ……僕の中へ……」

だが、女郎蜘蛛も氷河の中に入って行った


「はあっ!?」


「氷河さんすごいね〜!

さすが、スパイダーマスター!!」


「スパイダーマスター!?」

「そうだよ〜♪

氷河さんは、蜘蛛を操れるんだよ〜♪」


「幸くん……手の内バラさないで……」


「成る程な……お前は、思っていたよりも上物らしいな

高位の存在か……

俺にこそふさわしい道具だ!!」


「気持ち悪い……」


『粋がってる処悪いが、コヤツは人間じゃぞ』


「はぁ?

こんな人間が存在するかよ!!」


「コアラさんが、封印出来ないのは氷河さんが人だからだよ〜」


「何だと!?

ならば何故!!

何故! 化け物を操れる!?

霊力を繋ぎ止める術式も無しに!?」


「化け物とか……道具とか……君の様な認識はしてないからだよ……」


「……氷河とか言ったか……

いいか!? 化け物は化け物だ!!

生きた人間に勝る奴は居ねえ!!

お前がどんな認識してようと!

俺は俺から千恵美を奪ったてめえと、チョコレートプディングまみれにしたその女を許さねえ!!」


「そう……君の詭弁はもう聴きたくない……ね……

もう僕は疲れたんだ……よ……

僕の心臓にストレスをかける……敵意を持った人……は

例外無く精神的に……追い詰めて……自滅に……追い遣る……か……

関わって来ない様に……嫌がらせして……生きてきたから……」


氷河は、指を鳴らした

すると無数の猫がコアラの周りを取り囲んだ


「な……猫……だと!?」


「じゃあね……

マーオ……」


氷河が一声鳴くと、それを皮切りに猫がコアラに、襲い掛かった


「止めろ! 止めさせろ!!」


『ギャフベロハギャベバブジョハバ』


「いいな〜……モフモフいいな〜」


『幸よ……あの猫軍団はの……攻撃的になっておるんじゃ……

モフる前に、猫が屠る事になるぞ?』


「幸くんはね……雛菊さんでもモフモフしてて……」

「はーい!」


『ひやぁぁ!? しゃちぃぃぃ!!

成仏しゅりゅぅぅぅぅ!!

アアアアアア……』


意識を失ったコアラに一瞥した氷河は、猫達に言った

「ありがとう……全員分の猫缶を用意してあるよ……」

猫がぞろぞろと、氷河の家に入って行くのを雛菊は見届けた

『用意周到じゃな……

よもや……この事も既に……計算ずくではあるまいな?』


「さあ?

心臓が弱いから、多分知ってたんじゃない?」


『それならば一発くれてやるかの……』


雛菊の呟きに、氷河がひょっこり顔を出して言った


「僕を殴ったら……

敵として対応する……よ……

特に、僕の友達が黙ってないね……

ガシャドクロ……とかも……住んでる……から……」


『何故そのガシャドクロを出さぬ……』


「大賢は愚なるが如しだ……よ……

ガシャドクロ欲しがる……でしょ?」


氷河は、倒れているコアラを指差して言った


「ああ……アレだよね?

よく、漫画で読むよ〜

強いと思われてたり、弱いと思われてる人に

自分の実力を知らない人が絡んでくるけど

大抵返り討ちに合うんだよね?」


「まあ……ね……

僕は……基本的に……攻撃されるくらいなら……忌避される……方が良いのに……

態々絡んで来る人が……嫌で……僕は……相手の記憶から……秘匿された嫌がる情報を喋る……んだ……よ……」

『まさに天邪鬼じゃな……声帯模写もできる上、心を読み

人が嫌がる事をするとはの……』


「お姉ちゃん……氷河さんと喧嘩しないでね?」


「敵意は無いから平気……

だから……早く帰って……」


「はーい」


『ふむ……買い物に行ってから帰るかの〜

幸が懐く故、悪人でないのが解っただけで儲け物じゃな』


シルキーは無言で、幸の服の裾を引っ張った

衣服が引っ張られた幸の首が締まる


「グエフェッ!!」


シルキーは行き場がない

故郷にはもう帰ることが出来ない、それは日本に行く際の旅行会社が倒産した訳ではない――

何故ならば、コアラが拉致したからだ――帰る手立ても、頼る者は

同じく人ではない存在と暮らす幸か、氷河しか居ないのだから


『何をするんじゃ!!

幸を縊り殺す気か!?

ヤロウオブクラッシャアァァァ!!』


『奥様?

もう一度くらいイタズラ魔法を発動しても良いかしら?』


アイロは雛菊を奥様と呼び、からかっている

心の中では、嘲笑して

慌てる反応を期待しているのである


「幸くんの家で……

メイドとして雇って欲しいそうだ……よ……

拉致されて……帰る場所が無いから……」


『何?

そうじゃッたのか?』


シルキーは、コクリとうなずいて、静かに

『はい……』

と答えた


「お姉ちゃんが良いなら良いよ〜?」


『うーむ……

妾とて、幸が良いなら

かまわんのじゃが〜

そうじゃな……

幸へ迫る危険は、なるべく回避しておきたいからの……

幸を危険な目に合わせぬ様に護るなら良いぞ?』


シルキーは丁寧に御辞儀をして、幸に傅く事を受け入れた


「ねえねえ?

シルキーのお姉さんの

お名前何てーの?」


シルキーは、困った様に首を傾げた


『ございません……』


「どうしよう氷河さん……

お名前無いって……何て呼べば良いの?」


「……何で僕に聞く……の?

幸くんが名付ければ……いい……よ……」


「ええと……急に言われても〜

良いの?」


『はい……』


「直感で……」


「えっと〜

サラっていう名前はどう?」


『沙羅!

良い名じゃの〜

良かったの沙羅?』


もはや、サラで確定の流れだ


『はい……素敵な名前です……』


「幸くん……シルキーのシルから……シルバー……銀のサラって連想

したでしょ?」


「えへへ」


『ペェッ……』


「あっ……アイロさん……

雛菊さんを奥様って呼んで、慌てさせようと……したのにスルーされたから……不機嫌になって店先で唾吐いてる……よ……

もしかして……雛菊さんは無意識に

フン……妾が幸の奥なのは当然じゃ

って思っちゃって、慌てなかった……んだ……ね?」


『な!?

ななななななな!!

何を言うか!!

妾と婚姻の契りを交わせば幸は幸せには成れぬ!!

幸の為を思い妾は

身を引き、貞淑な生娘をじゃな!!

嫁に!!』


「慌てさせるのは……こうやるんだ……よ……」


『勉強に成りますわね……』

「え……でも僕……お姉ちゃんと……」


幸が悲しげに、呟く

氷河は心が読める為に、見殺しにすれば

心臓に負担がかかり夜眠れなくなるが、まあ……首を突っ込まなくても解決するから

良いか……と何も言わない事にしようかと思ったが

後々、雛菊に殴られるのを予知したので言った


「幸くんにとっての……幸せは……

雛菊さんが考えてるのとは……違う……よ?

……ほら……幸くん……悲しげ……」


『さ……幸!?

どうしたんじゃ!?

幸が幸せに成のは、妾にとっても幸せというのは間違っておったのか!?』


『あーあー

なーかした、なーかした!

ル〜カ様に言ってやろ〜』

アイロが、空気を読まずに煽る

『危険……』

泣いている幸を見て

サラが、幸にとって危険な存在が雛菊と誤認してしまった


氷河は、チョコレートプディングが付いてなくても、カードに付いた指紋や皮脂で

判別が出来るので、氷河とゲームをしてはイケナイ

手品師以上に手先も器用なので、絶対イケマセン

実機で乱数調整まで出来るので

100%勝てない負けイベントです

都合の悪い相手は、煽ってゲームに誘導するので煽りに乗ると手玉に取られます



シルキーのサラが仲間に成った

雛菊は、氷河が変人か悪人か解らなく成っていた

だが、今回

幸が懐いているとの事で、やっと悪人ではないと確信した

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