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赤い日記帳  作者: 大和香織子
第二章 日記帳
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傷ついた私は、母に泣きながら片付けて欲しいと、頼んではみましたが「そんなのは気の持ちようだよ」と言って取り合ってはもらえませんでした。


 小学校で私の持ち物が無くなることが多々あり、その度に先生に助けを求めるのですが、それは全くの逆効果だったりもしました。


 先生に事情を説明した翌朝学校に行くと黒板に「ちくりまバイキン」と大きく書かれてありました。


 私はその日から不登校になりました。

 小学校には行かず、母の隣で過ごしました。


 小学校の先生が来てくれたのは、二か月後でした。

 先生もごみ屋敷に近づきたくないのだろうと感じて傷つきました。


 それから更に一月が過ぎたくらいから、母は庭のゴミだけは捨ててくれるようになりました。

 すごく久しぶりに庭の土が見えた時は嬉しかったです。


 それからまた小学校に通い始めたのですが、私に対する風当たりは相変わらず厳しかったです。

 学校には辛くていけない日もあったけれど、なんとか小学校と中学校を卒業して高校は電車で一時間位の距離の所を受験しました。


 そこに見事合格することが出来ました。

 そこの学校に行くのは地元からは私一人だったので、高校からは「バイキン」という汚名からは無縁となれて嬉しかったです。


 高校からは人間として扱ってもらえる事ができて、それだけでも幸せでした。

 けれど、それまでずっと一人でいて友人なんていなかった私は、人との付き合い方が分からず、なかなか友人というものが出来ませんでした。


 でも、そんな私にも転機が訪れたのです。

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