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第一節『ヘルト大迷宮』 1話 一人になるということ

おはようございます。

お久しぶりです。

こんにちはこんばんは。

なんと前の投稿は2015年……年を感じますね……。


ブックマークをしてくれていた方が何人かいらっしゃったみたいで、きっとブックマークのところに急に更新で上がってきてなんだこれ困難登録してたっけとかなるかもしれませんが、そんな方は良ければ最初から読んでいただけると……

なんと今なら10話以内に帰ってこれる!!


そして新しく見ていただいている方。まあ前の更新が2015年のクソ作者だし、どうせまたエタるだろうとか言わないで!!ストックは10話ほどあるんです!たった10話ですが!


ってことで遼くんおひとりさまです。

ヘルト大迷宮 第6階層ーーーーー


現在遼はこの階層をさまよっていた。


「ここも行き止まりか……」


迷宮の探索というのは多くは4人でのパーティで潜ることが多い。戦闘での役割分担だけでなく、探索中においてもそれぞれの役割をこなすことによってより多くの期間、場所を探索できるようにする。

基本的に探索は、罠・地図・探知・荷運びであることが多い。例外もあるがほとんどの探索者はこの組み方を基本としている。大迷宮と名前がつくだけあり、ひとつの階層は広大である。そのためにマッピングは必須の技能であると言えるだろう。


「何も持ってないが探知ができるだけ有難いよなー」


遼にとっては探知があるという事が救いだっただろう。探知がなければ魔物にすぐ見つかり、戦っている間に音を聞き付けほかの魔物が集まりそれを繰り返し、そのままやられていたことだろう。しかし逆に言えば遼が出来るのは探知だけであった。


「とりあえず安全な場所を確保しないといけないんだがなぁ。確かボス部屋とかはボスを倒すと一定期間は出てこないって言ってたし、まずは10階層か……」


ヘルト大迷宮は上の階層から下の階層へ進むごとにどんどんと階層の広さが広くなっていく。そして、現在遼が彷徨っているのは六階層であり、闇雲に歩き回ったところで運がなければ階段も見つけられないことだろう。


「とりあえずこの小部屋は敵の気配なしか。」


だが地図もない状態では手探りで進んでいくしかない。実は気配把握のスキルと併用して地魔法も使用していた。目的としては、気配把握スキルで敵の場所を把握し、地魔法で地面の振動を感じ取ることで敵の大きさやどのようなタイプの敵かを判別していた。


遼が小部屋で休憩していると、複数の気配が部屋の周りの通路にいることに気が付く。


「やべぇな、いつの間にか囲まれてるなぁ。隠密のスキル発動してるってのに」


遼は6階層を探索し始めたときから隠密のスキルを発動していたが、レベルが自分より高いものには効きづらいというのを知らずに使用していた。

迷宮の6階層となると、敵のレベルも上の階層とは比べ物にならない。ましてやチームで連携しないと倒せていなかったのに、それよりもレベルが上のモンスターの集団と一人で戦うというのは自殺行為以外のないものでもないといえる。

遼の基礎ステータスが高いことや、対人での戦闘が得意といっても、いまだにすべての力を使いこなせておらず、モンスターとの戦闘に慣れていない遼にとっては絶体絶命のピンチである。


「ウルフが6体、ウルフリーダーが1体、か。なかなかきついねぇ……」


遼はその場から動かず、モンスターすべてを視界に入れれる位置へとじりじり動いていく。モンスターたちも遼が警戒していることは理解していて、包囲網を縮めるようにじわじわと近寄ってきている。


最初に動いたのはウルフのほうだった。

ウルフリーダーが短く吠えたと思うと、ウルフ二体が同時に遼へと向かう。一体は足へ、一体は腕へと狙いをつけていた。


 遼も瞬時にウルフ達の狙いを理解し、二体に対して左足を引き半身になることで狙いを絞る。一体は右、一体は左から来ていた為片方には背を向ける形になる。そのままでは正面のウルフに対応している間に後ろのウルフが首にかみついてきてゲームオーバーだ。

 遼自身もそれを理解して半身になった。そして左のウルフにむけて駆け出した。後ろからの足音もしっかりと聞こえており、また正面のウルフも速度を落とさず突っ込んで来ようとしている。


 正面のウルフはそのまま遼の右足にかみつきに来る。それを見た遼は、噛みつかれるより先に右足を振り上げ、正面のウルフの顎を蹴り上げる。そして蹴り上げたときに横目で後ろのウルフの状況を確認、足を蹴り上げた勢いで体を回転させ、後ろのウルフに向き合う。遼の少し後ろを追走していたウルフは遼が考えていた通りに首筋にかみつこうと飛びついてきていた。


「ふっ!」ドスッ!!


 いくらステータスが高いといってもウルフのステータスも把握していない状態で殴り掛かり体重差でのしかかられると危険と判断し、ウルフを躱して着地の瞬間にウルフの腹を蹴り上げる。ウルフの自重と蹴り上げる威力で、ウルフは血を吐いて横たわる。


 このタイミングで右手から顎を蹴り上げたウルフが動き出すが、走ってきたお互いの勢いが乗った蹴りが顎一点に入ったため口がだらしなくあいており、あごの骨が砕けていた。しかしウルフもそのままで終われないのか爪での攻撃に切り替え、切りかかってきた。


 遼はこの攻撃をバックステップで躱した。下がるタイミングで周りの状況を確認すると、残りの四体のウルフも動き出していた。

 同時に相手にするのは不利と考え、爪で切りかかったウルフに近づきながら、固まって向かってきていたウルフ二体に向け魔法を放つ。


『赤き焔よ、その熱を持って敵を貫け!ファイアランス!!』


 遼が放ったファイアランスは一体のウルフに直撃し、絶命させる。そしてその爆風でもう一体のウルフを吹き飛ばし三体一の構図を作る。

 遼は近づいてきている二体を視界に入れるため、爪で切りかかってきたウルフの側面に回り込むように走り込む。


 遼の動きをみた顎を負傷したウルフは遼に合わせて爪を振るう。また残りの二体のウルフも遼の動きを見て、左右から挟み込む形で走ってくる。


 遼はまず振るわれた爪を躱し、手根関節を狙って蹴りを叩き込む。そのまま左右のウルフの場所を確認し、左のウルフへと走りだす。


『吹きすさぶ風よ、鋭さを持って敵を切り裂け!ウインドカッター!』


 走り出すと同時に、右から来ていたウルフにけん制としてウインドカッターを放つ。右のウルフは躱すために横へと逸れる。

 それを確認せず左のウルフに向かうと、しゃがみながら蹴ると見せかけて、上から眉間を殴りつけ、ひるんだ瞬間に首筋に回し蹴りを放つ。


 首を変な方向に曲げたまま吹き飛ぶウルフを最後まで見ずにさいごのウルフへ向かおうとしたときに、


「アオーーーン!!」


 ウルフリーダーが鳴いたかと思うと、遼に向けてウインドカッターが飛んでくる。さすがに遼もこれは無視できず、いったん避ける。

 しかしその魔法をよけるタイミングで死角から走り込んできたウルフが足にかみつく。


「いてぇ!!くそっ!!離せ!!」


 足にかみついたウルフは全く離す気配がなく、ウルフリーダーもまた魔法を打とうとする気配がある。遼もこれには焦ったのか噛みついているウルフを殴るが、それでも離す気配はない。


「アオーーーン!!」


 再びウルフリーダーが放ったウインドカッターが近づく。遼はとっさのタイミングでウインドカッターの進路にかみついたウルフを持っていく。


 ザシュッ!!...キャイン!!


 ウルフの体にウインドカッターが直撃し血が噴き出す。その痛みでウルフは噛みついていた口をつい離してしまう。

 このチャンスを逃すまいと、痛みを我慢しウルフに回し蹴りをくりだす。ウインドカッターが直撃して負傷していたウルフはたまらず吹き飛ばされる。

 残りはウルフリーダーだけとなり、そちらを向くが、すでにウルフリーダーは遼に向けて駆け出しており、すぐ目の前に迫っていた。


 ウルフリーダーは噛みつくでもなく、そのまま遼の怪我していないほうの足へ向けてタックルをかます。

 遼は片足を負傷しており、重心が偏っていたこと、ウルフリーダーの重量が重かったこともあり、踏ん張り切れず吹き飛ばされる。

 ウルフリーダーもその隙を見逃さず、追い打ちをかけようと近づいてくる。


 遼は吹き飛ばされながらも、受け身を取り、魔法の詠唱をする。


『吹きすさぶ風よ、鋭さを持って敵を切り裂け。ウインドカッター』


 よける暇もない距離で放たれた魔法だったため、ウインドカッターはウルフリーダーに直撃する。遼の魔力量も相まって、ウルフリーダーははじける様に絶命した。


「はぁぁ、やっと終わった。とりあえず傷の手当てしないと。」


『照らす光よ、力をもって、彼の者をいやしたまえ、ライトヒーリング』

 

 無傷とはいかないものの一人での戦闘に勝利し、遼は小部屋で休憩を取るのだった。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

本作はこの話にて終わりやがりません。応援ありがとうございました。

作者の今後の活躍にご期待くださらなくていいです。


ほんと、☆評価と感想がやる気元気いわきなので、本当に書いていただけると嬉しいです。

では次もお待ちくださいね~

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