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序節 『始まりの節』 四話 意外な勇者と日常の話

不定期不定期言ってはいたものの、些か間が空きすぎたので、申し訳なく思ってます。

今後はもう少し頑張ろうと思います。やれる範囲で……

部屋を出ようとしたところでステータスの偽装をするのを忘れていたことを思い出した。


「てかどうやるんだ?」


そう呟きながらプレートのスキルをなぞっていると、


『スキル』

現象を想像しながらスキル名を呟くことによって発動。なお呟いて発動するのは習得済みのスキルのみ。つぶやく必要があるスキルは一部のみ。


「タッチすると詳細が表示されるっぽいな」


俺はそれがわかったところで早速ステータスに偽装をおこなう。


「偽装」


一言言うと同時にステータスの具体的な内容を思い浮かべる。

するとプレートに変化が起きてきた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


名前:天地遼

種族:人間

年齢:17歳

職業:拳闘士


HP:800/800

MP:100/100


STR:150

DEX:100

VIT:90

INT:80

AGI:120

LUK:50


スキル

瞬歩

正拳突き


職業スキル

拳闘術(常時発動)


装備

武器:鉄の短剣

防具:学生服


称号

異世界人


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



これは言わないとダメなのか。これからいろいろ調べていく必要があるな。

だがスキルは勝手に変えられるんだな。スキルは何があるか分からなかったから考えてなかったんだがな。


偽装もとい書き換えを終えた俺は神殿の外へと向かう。



「みなさんプレートをもらったようですね。ではこの中に勇者の職業の方がいらっしゃると思うのですが」


そう言って全員を見渡すと、一人手を上げた奴がいた。必然的に全員の視線はそいつに集まる。

そいつの顔を見て俺は少し驚きを感じた。

なにせそいつは、


「勇者は俺っぽいぞ」

「赤名様、でよろしいですね」


そう、なんとクラスの問題児君赤名だった。

姫様と一言二言話した後、こっちに向かってくる。


「天地、お前の職業はなんだ?」

「……拳闘士だ」

「ふっ…勇者の俺に負けないよう精々頑張るんだな。咲葉は俺が守ってやるから安心するんだな」


なんだ、ただ単に俺に自慢したかっただけか。ちゃっかり梨乃にも絡んでるし。


赤名が絡んでくるという事はあったがその後は何事もなく、姫様が職業について説明をしてから今日は解散となった。姫様曰く訓練は明日かららしいので、休めるのは今日だけなんだと。



「なあ遼、お前の職業って天地従属者ネイチャールーラー?だっけか?じゃなかったか?さっき赤名には拳闘士って言ってた気がするんだが」

「ああ、俺の職業は天地従属者だ。拳闘士ってのは偽装ってスキルでステータスに書いてる仮の職業だからな。普通の職業だったらこの国からしてみればそこまで気にすることでもないはずだ。勇者様もいることだしな」

「ってことはステータスを偽装してこの国に縛られないようにしようってか?」

「まあそういうこった」


俺の職業は勇者よりも良さそうだからな。そんなことをこの国のトップ連中が知ったら俺を国から出してふらふらなんてさせるわけがない、と考えた結果だ。


「ねぇ遼」

「ん?どうした梨乃」

「あのさ…これから〜暇?」


上目遣いでお願いをしてくる梨乃。


「あ、ああ、暇だけど?突然どうしたんだ?」


梨乃の慣れない仕草に俺は少し詰まりながらも返事を返す。


「えっとね、少し付き合って欲しくて」


そう言って、俺と梨乃は二人で歩き出した。






「まあ、こんなこったろうと思ったよ」


俺たちはそのまま城下町に散策兼買い物に来ていた。案の定デート、とかいう雰囲気ではなく、完璧な梨乃の荷物持ちになっていた。

あの時の雰囲気はなんだ!とか思いたいが、長い付き合いのなかで梨乃がそんなことないってのは大体予想できる。


「しっかし異世界召喚とか今だに実感が湧かないな」

「あれ、そうなの?遼のことだからとっくに順応してると思ってたんだけど」

「はぁ、お前の中で俺はどんな奴なんだよ」


そんなに俺の精神は強くない。まして現実味のないことについて行ける訳もない。


「で?梨乃、あとどんくらい買うんだ?」

「えっとねー、あと2,3件くらい!」



そのまま俺たちは店を周り、さて帰ろうかという段階になって、


「ねぇ遼、少し休憩してこうよ」

「いいけど、俺は全然大丈夫だぞ?」

「私が疲れたの!だからいいでしょ!」

「はいはい、分かった分かった。だからあんま大声だすんじゃないって」

「……遼のバカ」

「なんか言ったか?」

「べっつにぃー」


梨乃が近くにあったオープンテラスのカフェに入っていったので俺も渋々それについていく。


俺が頼んだのは、コーヒーらしきもの。『ビルサー』という飲み物らしい。梨乃が頼んだのは紅茶見たいな『ラルシュ』というものだった。


「はぁ、明日から大変そうだなー」

「大丈夫だって、きっと」

「遼は男の子だからそんなこと言えるんでしょ?私なんて昨日まで帰宅だったんだよ?そんな突然訓練って言われてもねぇ…はぁ憂鬱」

「まあそうやさぐれるなって。何かあれば俺も手伝うからさ。って言っても少ししたら俺はここを出てくんだけどな」

「私だって付いて行くんだから頑張る決まってるでしょ。でも頑張るのと訓練が嫌ってのは別問題なのよねー」

「言ってても仕方ない。そろそろ時間も遅くなってきたし、帰るとするか」

「やっぱり訓練やだなー。遼〜置いてかないでよー」



城に帰った俺らはそのまま部屋に分かれて、俺は部屋で休憩してたのだが、


コンコン


「はい!鍵開いてるのでどうぞ!」


ガチャッ


そうして入ってきたのは、


「お兄ちゃん!梨乃お姉ちゃんと買い物行くなら言ってよ!」


秋葉だった。


「ああ、すまんすまん。今度行くからそれでいいだろ?」

「お兄ちゃん流してるし!でも、それで良いよ!」


そう言うとタタタッと駆けて部屋を出て行った。


「いつにもまして元気だな。あいつ」



その後は誰かが訪れてくることもなく、夕食などを終えた後、明日に備え、ベッドで眠りについた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



とある王城の一室


ヘリアス国王ことメルゼリア王がその部屋に入ると、


「帰ったか。計画の進み具合は?」

「はっ!概ね王の計画通りのございます。一つ申し上げるならば、あの者達は一筋縄では行かない。ということでしょうか?」

「というと、前の者よりも能力が高い。そう言いたいのだな?」

「そうなります」

「分かった。今回は『零黒れいこくの使徒』を呼ぶとしよう」

「あの方ですか?!それならば事足りるでしょう」

「では後は頼んだぞ」

「はっ!王の御心のままに」



誰も知る由もなく、夜は更けていく……

今回は安定の勇者職の登場です。まあ、誰にするか迷った結果赤名君が不憫なので赤名君に決定。


最後のフラグは自分でも回収できるかどうか……((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル


次回は水曜日に更新できたらと思ってます。

今後ともよろしくお願いします。


あっ、ちなみに題名を変更しました!

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