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序節 『始まりの節』 三話 Let'sステータス

昨日は色々あって死んでたのでその分明日か明後日投稿できたらします。

次の日……


「遼、今日は何あるって言ってたっけ?」

「え?確か城内の神殿に集合するんじゃなかったか?」

「行くか」

「そうだな」


朝部屋から出ると、向かいの部屋から出てきた優也と合流する。

前日の夕食時姫様から言われたのは、


「明日の朝、城内の神殿に行きますので朝起きたら中庭の方にお願いします」


ということだった。

優也と話しながら中庭へ向かうと、他の奴らはほとんど揃っていて、俺たちが最後だったようだ。


「全員揃われましたね?では神殿の方へ参ります」


召喚された時と同じように姫様が先導し、俺たちが付いて行くという構図になった。

違うところを挙げるとすれば、前日は状況が理解できずバラバラに付いて行ってたが、今はほとんどグループで固まって動いている。

かく言う俺も優也達と一緒にいる。


「ねえねえ遼、神殿で何すると思う?」

「そんなの行ってみないと分からないさ。と言うか、梨乃はなんでそんなに楽しそうなんだ?」

「え?いやだって、異世界に来たんだって思ったらなんか楽しみになってきちゃってさ」


梨乃は冒険が楽しみらしい。まあ、俺も人の事は言えないけどな。

他の奴らを見てみても顔が活き活きしてるのが多く見られる。中には落ち込んでる奴もいるが。


そんなこんなでこれから何があるのかとかを話しているうちに、神殿へと着いたらしく前の方がザワザワしだした。

神殿は、パルテノン神殿みたいな大きさで、床は全て大理石らしきもの出てきているらしかった。神殿に入ると天井には絵が書いてあり、壁には篝火が焚いてある。


「姫様、あの天井の絵はなんですか?」


そう姫様に話しかけたのはクラス委員でもあった河村理玖斗かわむらりくとだ。


「河村様、あの絵は英雄スヴェルラと魔王ゼルレムの戦いを描いたものと言われています」

「英雄、ですか?どういった方なんですか?」

「彼は平民出の貧しい農家の息子だったのですが、ある日村が魔物に襲われ、あわや惨事と思われた時彼の力は覚醒し、全ての魔物をなぎ払い村を救い、その話が王都まで届き、それに将来を見越した王が、彼を王都へ迎え、彼は英雄として兵を率いたのです」

「すごい方なんですね」

「ふふ、そうでございますね。ここでございます。この扉の向こうの部屋で皆様の天職やステータスを知ることができます」


姫様の説明によると、部屋の中央に湧き水が出る場所があり、そこに血を一滴垂らすと全てを覗くことができるということらしい。


ちなみに、鉄の短剣を護身用にと全員に配られている。


「では、一番前の方からどうぞ中へ」


そう言って一人づつ入っていき、出ては入るを繰り返す。すでに部屋を出た奴らはグループでステータスプレートなるものを見せ合っている。

そのうち一番後ろにいた俺たちの番が近づいてきた。


まずは梨乃からだ。


「じゃあ、行ってくるね!」

「ああ、緊張はしなくてもいいけどな」


そう言って梨乃が部屋へと入っていく。


次は優也、その次は秋葉、次が麗奈で、最後が俺だ。


部屋の中に入ると部屋の中は球状の壁に黒い塗料が塗られ、窓は一つない。部屋の中心には水の溜まった受け皿のようなものがある。そこへ近づき中を覗き込むが水があるだけで何も気になる点はない。

姫様に言われた通り、持っている短剣で指先を少し切り、水の中に血を垂らす。すると、水の中に落ちた血が水全体に広がっていき完全に広がったと思ったら今度はその広がった血が底に収縮していき、カードのような形になった。


「これがステータスプレートか?」


そう呟きながらプレートを取ろうとすると、


「ええそうよ。それがあなたのステータスプレート」


後ろから話しかけられ若干慌てながらもポーカーフェイスを保ち後ろを振り向く。そこに居たのは、自称最高神様だった。


「で?レイシス、何しに来たんだ?」

「何しに来たとは失礼ね。心配してきてあげたってのに。とりあえずステータスプレートを取って見なさい」

「なんで俺があんたに指図されにゃならん」

「まあまあ、そう言わずに。ね?」

「分かったよ。どうせ取らなきゃならんのだし」

「言ったと思うけど、あの中でもあなたは特別な存在よ。そのことを注意しなさい。でないと利用されるだけで終わるわよ」

「そんなの当然だろ?まあ、ステータスを偽装とかできりゃ世話ないんだけどな」

「できるわよ?」

「は?」

「いや、だからステータスの偽装はできるわよって言ってるの」

「マジですか……」

「嘘だと思うならステータスプレートを見ればわかるわ。名前はそのまんまだけど偽装ってスキルがあるはずよ。私からのプレゼントの一つね」

「はぁ、凄いもんだな」


その時見た俺のステータスプレートはこうなっていた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



名前:天地遼

種族:人間

年齢:17

職業:天地従属者ネイチャー・ルーラー


HP:6000/6000

MP:15000/15000


STR:300

DEX:3000

VIT:5000

INT:10000

AGI:6000

LUK:800


スキル

魔力従属

偽装

隠密

気配把握

瞬歩

無属性の極意〔魔法〕


職業スキルロック中


装備


武器:鉄の短剣

防具:学生服


称号

神を恐れぬ者

魔法を極めし者

神に近づきし者



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「なあレイシス。この世界の成人男性のステータス平均っていくつだ?」

「ん?平均はLUK以外は100だな。LUKは10が普通だ」

「おい駄神。俺のステータスはなぜこんなに高い」

「だ、駄神ってなによ!」

「駄目な神だから駄神だ。そんなことよりステータスについて説明しろ」

「はぁ、神をも恐れぬとはあなたのためにある言葉なんじゃないかしら?ステータスの話よね。これでも私は最高神なんだから、私が出した能力は一線を画すに決まってるじゃない」

「ほんとに最高神だったんだな。まあステータスが良いのは分かった。だが何故STRだけこんなに低いんだよ!」

「いや、だってねぇ?まあ不満ならよくもできるけど……」

「じゃあしろ!いますぐに!」

「どんだけSTR弱いの気にしてんのよ。じゃあ少し我慢してね」

「どういうことだ?………ぐぁぁぁぁああああ!」

「まあ、そうなるわよねー。安心して、痛みはすぐに引くわ」

「はぁはぁはぁ、な、なんなんだあの痛みは……死ぬかと思ったぞ」

「体を無理矢理改造したらそうなるわよ普通。それで耐えたら化物よ。まあ、死ぬわけではないから大丈夫よ」

「それでもあれはやばいぞ。まあいい。STRも10倍の3000になったっぽいしな」

「じゃあそろそろ私は行くわね。なにか私に聞きたいことがあったら教会にでも来なさい。気が向いたら来てあげるわ」

「そういうところが駄神だと言ってるんだ。まあ、そのことについては覚えておく。だから行くならさっさと行きな」

「はいはい、駄神様は帰らせていただきますよーっと」


そう言ってレイシスはスッと消えた。これからも駄神と呼ぶことにしよう。

そしてもう一度ステータスプレートを見て部屋の外へ向かうのだった。

今回はセリフ多めの回でした。


自分で書いててレイシスをこんなに駄神にして良いのかと自問自答してたりしますね。


感想やらブクマやらお待ちしてます!


次回は訓練のスタートですね。ステータスが異常な遼くん、どうなることやら……

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