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せとうち旅  作者: 桐紋橘
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瀬戸内への旅

この物語、瀬戸内を舞台にした物語なんですが、私は瀬戸内について全然知らないんです。母親が山口県出身ってだけで、山口県と広島県しか知りません。山口県と広島県もあまり知りませんが。ですので、ネット調べたりなどで考えているので、もし瀬戸内でおすすめがあれば教えてもらえると嬉しいです。行く順番は兵庫から山口そこから愛媛に行って香川です。

『ご乗車ありがとうございます。須磨駅行き、発車いたします』

 扉の閉まる音と同時に、電車が揺れながら走り始める。行き先は、兵庫県神戸市の須磨で、瀬戸内最東端の駅。

「須磨駅って、近くにカフェあるみたいだよ!」

「海を見ながらそこで休む?」

「お母さん。後どれぐらい?」

「まだ出発したばかりだからね」

 電車内には、友人と楽しんでいる女子高生や、退屈している子供を宥めている母親たちがいる。目につく限りで一人なのは私だけだろうか。”前世”では、こんなこともなかったな。

 突然だが、前世とは私がこことは違う世界で「ルーナ」という女の子で暮らしていた時のことだ。この世界は、前の世界よりも進んでいる。

 私が、この世界に転生していると気づいたのは小学三年生の頃。それからはすくすくと育ち、昨日十八歳になったばかりだ。今は、夢だった瀬戸内に向かっている。

 なぜ瀬戸内に行くのが夢かと聞かれると、私の育った場所が海とは離れており、海は写真やテレビでしか見たことがないからだ。海を見たいなら、沖縄に行くという選択肢もあったけど、どうせなら旅行もしてみたいので、瀬戸内旅をすることになった。

 行く順番としては、兵庫県から山口県まで行きそこから四国地方に行くという流れ。親も成人したということで認めてくれた。ちなみに、私の誕生日は3月なので卒業式は迎えている。

「あっ、海だよ!」

「うわー!めっちゃ綺麗!」

 窓を見てみると、太陽の光で反射している綺麗な青色の海があった。前世の海はモンスターがいたりとかもあったらしいし。

『須磨駅行きが到着いたします。出口は左側です』

 しばらく海を眺めていたら、アナウンスが流れてきた。どうやら、須磨駅に到着するみたいだ。私は席をたち、扉のそばの手すりを掴む。電車が減速し始め、ガタンと大きく揺れた後に扉が開いた。降りると、目の前には砂浜、そして海が広がっていた。

「わぁ...............」

 女子高生たちは海をバックに写真を撮っている。私も、初めて海に来た記念として、駅名標を海を背景に撮る。自分を写すのは流石に恥ずかしい......。

 階段を登り改札を通る。次行く駅までの電車はお昼ご飯を食べる時間がある電車を予約したため、さっき女子高生たちが話していたカフェにでも行こうかな。

「なぁ、そこのお姉さん。俺らと一緒に海で遊ばね?」

「お昼も奢るしさ」

 後ろから二十歳は超えているだろう男性二人が声をかけてきた。いわゆるナンパだ。私は、高校三年生女子の平均身長よりは高く、たま〜にナンパされることはあったのだが、まさか旅行先でされるとは。

「すみませ——

「おいおい。お前らその人まだ高校生なんじゃねーの?それに比べてあんたら二十歳?だっせ」

 また後ろから彼らと同じぐらいの男性が来た。髪を赤く染めていてピアスしていて、ちょっと怪しい。というか、漫画でよくありそうな展開だ。

「え〜?高校生はないでしょ」

「てか、今なんて言った?」

「はぁ?ねぇ、あんた高校生でしょ?」

 なんだが喧嘩をし始めたと思ったら、私に話を振ってきた。一応、まだ高校生だけど成人は迎えているわけだし.......。まぁ、まだ学生だな。

「はい。成人はしていますが、高校生です」

「ほーらな。あんたら知らねぇの?学生証って3月31日まで有効なんだよ。この人が高校三年生だとしても、高校生ってわけ。やっぱだっせ」

「っ...........」

 男性二人はどこかに行ってしまった。私としては旅を邪魔されなくて良かったけど、問題は助けてくれた人なんだよな........。

「ねぇ、あんたの名前って”ルーナ”?」

「え...................?」

 な...んで...この人がその名前を?ルーナは...私の前世の名前をはず.......。

「私は全然違う名前ですが......」

「じゃあ、名前何?」

「初対面の人には教えません」

 普通に初対面で名前を聞いてくるのは怖い。早くお礼言ってどこか行こう。

「それでは、ありがとうございました.....」

 キャリーケースを持って離れようとすると、あの人が大声を上げてきた。

「俺の名前、カイって言うんだけど.....」

「..................」

 カイ?カイって、前世の私の幼馴染のカイ?いや.....、ないか。幼馴染までこの世界に転生してるってことはないだろうし。やっぱりさっさと離れよう。




『ご乗車ありがとうございます。姫路駅行き、発車いたします』

 あの後、カフェでお昼ご飯を食べて、今姫路駅行きの電車に乗っている。さっき一緒の電車に乗ってた人もいる。そして、先ほど助けてくれた「カイ」とか言う人もいる。

「なぁ、聞いてるか?俺、カイって言うんだ。あんたの名前は?」

「.....................」

「おい!無視すんなよ!」

「うるさいです」

 正直、こんな見た目がチャラい人と一緒なんて一刻も早く離れたい。のに、この人が付き纏ってくる......。

「なぁ.........」

 ......流石に可哀想か?でも、初対面の人、前世の幼馴染の可能性はある人に名前を教えることはできないしなぁ.........。

「私の名前は、そのルーナさんと似ている名前ですよ」

「おっ!やっと答えてくれた!って、ルーナと似ている名前ぇ?なんだ?ルーナ、ルーナ、ルナ?」

 私の名前は「流菜」。偶然にも前世と似たような名前になった。

「そういや、なんでお前はこんなとこにいるんだ?」

「私は旅の途中です。瀬戸内を巡る」

「へぇ〜。瀬戸内をねぇ〜。なら、俺が案内しようか?俺、瀬戸内生まれの瀬戸内育ちよ!っつっても、出身は岡山県だけどな」

 瀬戸内生まれの瀬戸内育ち......。岡山は瀬戸内ではあるけれど......。でも、この人がなぜ私の前世の名前を知っているのかは気になるし、案内してもらうのもいいかな.....。少しは信頼できたし。

「私は嬉しいですけど、あなたはいいんですか?」

「いいから提案してんの!俺、家出してきたのよ。家がまぁまぁ裕福だし金もあるから、そこらへんぶらぶらしてたわけ。あ、年齢は二十歳ね」

 予想通り二十歳.........。って、家出!?まぁ、それなら、いいかな......?

「なら......、よろしくお願いします」

「おう!」

後書きで書くことになりましたが、前書きには前の話のあらすじを書くことになります。瀬戸内のおすすめの他にも、ご指摘いただくところがありましたら教えてください。

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