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紅の御簾とき  作者: 鈴のたぬき
第一章 始まり
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仕事初め

 わたしに幼なじみがいた。しかも1000人に1人の美男だ。

「そうですか」

樹衣の言葉に、美美は少し尖った口調で言った。子供っぽいけど、こんな風にするしかできない。樹衣が自分よりも少しだけ美しい顔立ちだったからだ。

「ぷっ。どうした?おさみらしくない。普段だったら子供っぽいと言って馬鹿にするであろう」

美しい樹衣(あ、いけないいけない呼び捨てはダメダメ)樹衣さまは吹き出した。その顔は、こんな立派な部屋にいる人物というより、普通の青年みたい。

「記憶を失ったのならば、俺の立場を教えよう。ここ、宮都の皇帝の甥っ子、そして次期皇位継承者だ。本当は皇位になど就きたくはないが。」

「(棒読み)ソウダッタノデスカー。スゴイデスネー」

別に、そんなに位が高い人と関わり合いになったところで、いいことは実家が栄えるくらい。実は実家のことだけ覚えているけど、良い思い出は一つもない。実家が栄えるくらいなら、死んだほうがましだ。

「すごい棒読みだな。記憶を失ったところで申し訳ないが、早速仕事に復帰してくれないか。」

「仕事?」

「ああ。俺の侍女だ。」

フッ、と笑う樹衣(やっぱりもう呼び捨てでいい)。

「かし、こまり、まし、た…。」

美美の顔には、青筋が浮いていた。

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