番外編 ナレーションの憂鬱
悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい!あの盗賊、保護しながら呪ってやる…。馬に乗る時間を少なくされた恨みは深いぞー…。
美美は鬼の形相で空気を睨む。
「お姉さま、いくら馬に乗るのが好きだからって、そんな顔にならなくても」
「だって菻明…。あの盗賊さんが襲ってこなかったらわたしは今頃、相狼に乗って爽快な気分を味わっていたはずなのにぃ…」
しゅんとうなだれた美美に、雲風がひたすらに頭を下げて謝り続けている。どこか滑稽に見えるのは私だけなのだろうか。
ナレーションがなんかひどいこと言ってるけど、気にしない~。馬に乗りたい太刀を振るいたいとにかく武術をしたい!
美美は思わず声を上げて泣き出す。菻明は慌てて美美の背をさすり、雲風は涙を拭くための布を用意する。美美はこうなると手をつけられなくなる。ナレーションはこの物語が始まる前から美美を知っているので、手がつけられないことを知っている。
(ナレーション)ああ、もう美美困る。何度も駄々こねてるの見たことあるけど毎回見てるだけでも困る。慰めてる人助けに行きたいけどナレーションの身じゃ無理。ああ、やっぱり困りまくりナレーションになるしかないんだな、私。ちなみに今言うことじゃないんだけど、ちっちゃい頃の美美、駄々こねてる時以外はむちゃくちゃかわいかったから。今度見てみて!
ナレーション(別の者ですよ、今しゃべっているの)ナレーション(旧)さん、いくらなんでも小説だからといって過去を全て振り替えれませんよぉ~。あ、皆様すみません。ナレーション(旧)がこのままだとしゃべりまくると思いますので、ここで良い感じで切らせていただきます。次回の話もお読みください!ではまた!
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