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紅の御簾とき  作者: 鈴のたぬき
第二章 旅
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番外編 おいおい声がでかすぎないか!?

 「骨折最悪!」

ぶるるるるるっ!いきなり地震が起きるかと思うくらいの大声が聞こえてきた。

 樹衣は驚くあまり、いきなり氷河期の水をぶっかけられたかのようの震えた。

ま、まさか、おさみか?いや、そんなわけないだろう。ついさっきまであんなに気持ち良さそうに馬で走り回っていたはず…だが待て俺。骨折しているのはおさみ以外に誰かいたか…?い、いない!ということはやっぱりおさみ…!?いや、あの声なら運動会の応援団長とか普通にできるぞ!?

「はっ!落ち着くんだ、俺。東宮ともあろうものが、みっともないぞ…」

普段めんどくさいと思っているくせに、こんなときに限って東宮の立場を利用している自分に愛想を尽かせつつ、樹衣は深呼吸をする。そして、少しべそをかきながら妹の馬車に乗っている美美を見た。

べそをかいているおさみか…。珍しいな。うん?あの男は…。

樹衣は激しい嫉妬を覚えた。雲風が美美のことを少し怖がりながら菻明と共に美美の腕を引っ張っていたからだ。

あいつ、盗賊の弟の分際でおさみに触るのか?皇族であることは知らないかもしれないが、安喜の娘であることは知っているのだろう。うん。ここは何も言わない方がおさみからの好感を保てる。

樹衣はうんうんうなずき、牛車にあらかじめ敷かれていた布団に横になり、昼寝に入った。

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