転生王妃やっぱり夫とすれ違うⅡ
ぎくしゃくした国王夫妻に追い打ちをかけるかのように女官長の「すぐにYES」と言わない作戦を遂行。
官房長官のラブレター作戦もまと外れな女官長の侯爵夫人の助言で王とのすれ違い夫婦生活は続く。
ギクシャクする夫との関係は?
愛さない宣言夫婦どうなる?
「貴方に任せるわ」
どうでもいいから適当にあしらった。
この侯爵夫人超堅物で、恋愛経験あるの?ってとにかく的外れな助言ばかりしてくるの。
だって私分かっているの。
夫はね。
本当に全然私に興味がないのよ。
マチルダが王宮の侍女に情報収集して全部報告してくれている。
夫はね今、お気に入りの娼婦にぞっこんなの。
しょっちゅう娼館に入り浸っているというわ。
だからね。
王の気を引くための駆け引きなんて不要……無用なの。
彼女はね。
でもデンマーク宮廷内での私の情報収集相手はマチルダと彼女しかいないから、表向けには信頼している風を装わないとね。
まあ彼女とマチルダの情報は表裏の関係だからどちらも必要なの。
それに別に国王の寵愛なんか私にはどうでもいいのよ。
なんたって私はこの環境から抜け出して自由を謳歌するんだから!!
「陛下。
国王陛下よりの文を携えてレヴェルディル官房長官がお越しでございます」
はっ!として我にかえる。
最近よく陛下の元家庭教師で現在読書兼内閣官房長官のレヴェルディルは国王からの手紙をもってやってくるのよね。
いわゆるラブレターよ。
やれ今日は庭に可憐な名もない花が咲いていて私のようだとか。
それを見て心が和んだとか。
君と見たかったとか?
妄想が激しすぎる。
宮廷でまことしやかに流れている陛下の病のせいかしら?
気分のむらが激しくて、時に大騒ぎしたり逆に寝室から出てこずに閉じこもったり。
自分の身体に傷をつけたりしているらしいし。
深夜に叫び声をあげながら宮殿中を走り回ったり。
興奮すると手がつけられないというそうだけど。
子供がやりそうな行動を病と周りは理解して、逆に政治に興味がないので敢えて放置しているらしい。
知らないけどね。
あまり一緒にいないから。
しかしその手紙すっごいちゃんとしたラブレターなんだけど。
ところがが内容と会った時の態度と全然違うのよ。
国王は気分の乗ってる時に書いているのか?
文章が饒舌。
文章が饒舌って表現がおかしいけど。
そうなのよ。
会うとそっけないし、私もどうしていいのかわからないし。
「国王陛下は初めてお会いした時の発言をとても後悔されています。
そして常に王妃陛下を気にかけておいでです」
間髪入れずにすぐにつっこんだわ心の中で。
そんな訳ないでしょ!!
そんな心の声が聞こえる訳でなく……。
レヴェルディルはプレッセン侯爵夫人に手紙を渡した。
彼夫の読書係で宮廷では珍しい王の良き理解者で良識人。
お顔立も学識があるインテリでありながら温和な面持ちを兼ね備えて、精神的に不安定な夫を支えているそうよ。
プレッセン侯爵夫人はそっけなく手紙を受け取ると、本当に面倒だと言わんばかりの表情をしてため息を一ついた後、無機質な表情でさも楽しくないと言わんばかりの無作法な仕草で私に手紙を渡したの。
「王妃陛下。
後でお読みくださいませ」
毎回何かにつけてこんな感じだから夫との関係はよくなるどころか他人行儀な関係が改善しないわね。
どうなるのかしら私達の夫婦関係は?
国王は王妃との初夜もなさぬまま娼館通いと乱痴気騒ぎ。
どうなるデンマーク王室?




