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転生王妃 今世の姑は完全無視系でした

初対面の夫にいきなりの愛さない宣言を受けたキャロラインマチルダ王妃は結婚の祝いに毎日祝賀イベントに出席しています。



愛さない宣言の後、デンマーク宮廷でそんな事がなかったかのように舞踏会、音楽会、オペラ、演劇、花火大会、武闘大会と祝賀イベントで目の回る忙しい日々を過ごしています。


楽しい?

嬉しい?

全然(わずら)わしいだけだった。

宮廷生活なんて故郷では皆無、堅苦しく面倒な事ばかりだわ。

なんでもマナーや規則でがんじがらめの生活本当に窮屈。

このコルセットにパニエも重いだけ。

調度品にあっちこっちぶつけてめんどくさいやらなんだか!

もう嫌!!


でも私の輿入れを祝う宮廷行事には参加しなくちゃいけません。

とりあえず今は……大人しく言う事、やる事に文句はいいません。


そうそう問題の初夜はまだまだ遂行できていません。


昼夜問わず夫の訪問もありません。

さすが愛さない宣言しただけの事あります。

まあ愛さなくても子作りは王室の義務だけど。と言いたいけど。

そこは封印しています。


行事が終われば部屋に戻れて、支度が終えるとそのまま熟睡というサイクルをただただ繰り返す日々が続きました。


さて祖国ではイギリスのロンドン郊外キュー村で中産階級の様な暮らしをしていた私。


のんびりした田舎暮らしで多くの姉や兄と生活していた日々。

今では狂おしいほどに懐かしい。

外国での宮廷暮らしはしんどいの……。

でもこれもイギリス国王の妹の宿命です。


でも抜け出してやるのです!!


挿絵(By みてみん)


さて今夜の結婚祝賀イベントはオペラの上演会です。

特別に招待されたデンマークの王族貴族が王宮附属のオペラ劇場に集結して余興を楽しみます。

挿絵(By みてみん)

演目は「ポッペアの戴冠」


古代ローマ帝国の皇帝ネロは騎士長の妻ポッペアとダブル不倫をして皇后を悲しませる。

この不倫をやめさせようと家庭教師と騎士長は説得しますが、二人は聞く耳を持ちません。

激怒したネロは家庭教師の処刑を命じますが、その前に彼は自害してしまいます。


それを知った皇后は騎士長に妻の殺害を命じます。

騎士長は女官に協力してもらい、彼は女装して妻殺害をするために宮殿に侵入しました。

妻が眠る寝室で襲いにきますが、そこに愛の女神が現れてポッペアを目覚めさせます。


騎士長は逃げ出し危機を脱しました。

女官と騎士長は国外追放、皇后を流刑にして愛の神の祝福を受けてポッペアの皇后の戴冠式が無事に行われたという物語。


見ながらもあの………。

正直良くこの演目にしたなと思う。


だって王室の結婚祝いに上演される演目に相応しくないでしょう。


皇帝が不倫してそれを阻止しようとした方がバットエンドなんてね。

異議あり!!


そう思いながらちらりと視線を右に向ける。

そこには桟敷席の縁に身体を預けてスヤスヤ夢の中の国王陛下が。

明け方まで寵臣と城下の歓楽街で酒と女達とどんちゃん騒ぎをしていたと侍女から報告を受けていた。 


そりゃ観劇どころではないでしょう。

ソプラノ歌手の歌声も耳に入らないくらいの爆睡中。


彼は本当にど大騒ぎが大好き。

宮廷でも爆音を立ててどんなに貴重な物も関係なく破壊する。

貴族を訳もなくグー!で殴る。

殴られた貴族は骨折や打撲で、宮廷費から慰謝料を貰えるらしいけど命がけよね。

何せ手加減しないらしいから。


そして浴びるほど酒を飲む。

ここは前王に似ているのかしら?

父王もアルコール依存症だったらしいから。


さて私はほとんど自分の部屋で侍女達と過ごすか、宮廷公式行事では貴族達と一緒にいます。 


そんな夫恐ろしすぎます。

近寄らないのが一番!

それに私が夫を怖がっていると距離をおいていると思われた方が好都合。

下手に動いてこちらの計画を察知されでもしたら大変ですもの。


そうそう今日は夫だけでなく、私の隣の桟敷席(さじきせき)には姑とその息子(つまり夫の異父弟)が観劇しています。


姑のユリアーネ・マリー・フォン・ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル王太后が不服そうに口元を扇で隠しながら座り舞台を熱心に見ています。


私は軽く会釈しをして、口元を扇で隠しながら微笑してみました。

私達の桟敷席がすぐ傍なのに彼女はこちらを見る事なく無視を決め込んでいるようだった。


その隣には夫の異母弟フレゼリク・ア・ダンマーク殿下が座っています。


このユリアーネ皇太后は前王の後妻で、夫の生母ではありません。


当然夫には無関心、ただただお腹を痛めて産んだ我が子の身分保障と権利と財産にしか興味がないらしいです。


らしいとは女官長の話で聞いただけなので、よくわからない。

普段はほとんど自分の宮殿に籠っていて、私達の間には交流らしいものはありません。

それはそれは好都合。

だって姑、しかも夫の義理の母。

想像しただけで面倒くさいでしょ。


この時も始終息子の襟元を正したり、髪を直したり世話をあれこれ焼いています。


きもっ!

もう青年といってもいい年齢なのに王子もなすがままで、母親の言いなりっぽいです。


マザコンめ!!


前世のゾフィーとゲオルクを見ているようでキモイ!!

そうそう奴らもマザコンコンビだった。


私にとって姑と言えばあの人しか思い浮かばないのだけど。


そう回帰前の姑ゾフィー・フォン・デア・プファルツもかけあれこれと子離れが出来ていなかったわね。

しかも私とは因縁の中で絶対に認められない嫁だった。


私の父が美人好きだって話したわね。


この姑の姉妹達は美人で有名でした。美人だけでなく、聡明で学識があり姑も若い頃の肖像画から見ても美人です。


当時公爵位を継ぐ父と婚約していたの。

ところが彼女は嫁ぐ前に天然痘に罹患(りかん)してしまって、命は助かったけれど顔に痘痕の跡(あばたのあと)が深く残って見るも無惨(むざん)な容姿になってしまったの。


父は本当に信じられないのだけど、醜い彼女とは結婚できないと言って公爵位さえも放棄してしまって弟に爵位を譲って選帝侯の地位を捨てたの。


それで弟が彼女と結婚して選帝侯の爵位を継いだの。

姑は頭のいい人で、当時の有名な哲学者とも文通していたの。

だけど夫に理解されず女癖の悪い夫とも関係が良くなかったようだったわ。


彼らの長男がジョージ・アウグストつまり前世の元夫だった訳。

そりゃ私との結婚話私が姑の立場でも反対するわ。

でも当時夫人の地位は夫より下で夫のいう事は絶対なの。

結局姑もいやいや受け入れて私も嫌々嫁いだの。


だから彼女私が輿入れすると、夫の愛人にわざと可愛がる姿を見せつけたり、私の少しのミスをこれ見よがしに業と宮廷中に言いふらしたり、宮廷内の行事をわざと教えなかったり、マナーやエチケットが出来ていないと途端に不機嫌になってね後から呼び出されて散々お小言を聞かされて凹んだものだったわ。


ああ~~この姑ともいろいろあるんでしょうね~。

そのうちに………。













このゾフィー・・フォン・デア・プファルツは元ボヘミア王とイギリス王女の次女として生まれました。

このプファルツ家の女子達は賢女揃いでしかも大変美人揃いでした。

ゾフィーは嫁には大変厳しかったですが、離婚して母親と別れた姪を一時育てたり、孫の早嫁候補を探したりと家庭の主婦としては優秀でした。立場変わればですね。

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