第二章 王に相応しい愛妾とは
転生したゾフィー・ドロテアは玄孫のキャロライン・マチルダに転生してデンマーク王妃となった。
夫はアル中、女遊び、娼館通い、精神的に不安定、王妃を放置する駄目王だった。
キャロラインはその夫との関係を改善し世継ぎを得るためとある行動に出た。
男装をして王の愛人がいる娼館へと会いに行きある提案をする。
故にこんな身なりで、高級住宅街にあるアパルトマンの一室にある娼館でこの女に会っている。
その女は艶々とはりがあり小麦色した健康的な肌をしていた。
女性にしては珍しく長身で体格が良い。
しなやかな身体つき豊満な胸を敢えて強調するようにデコルテは大きく開いている。
優雅さや儚さなど微塵もないが、全身からにじみ出る人を惹きつける魔的な魅力が確かにあると私は感じた。
貪欲さを隠そうともしない野心みなぎる生々しく、全ての欲望を掴むと言わんばかりの射抜くような野性的な瞳が印象的だ。
必ず私の望むように動いてくれる。
間違いない!
私はそう確信した。
私の目の前にいる女は地位と名誉、金のある男とだけ寝る娼婦だ。
そう彼女こそもっか夫の大のお気に入りの高級娼婦。
ストーヴレット・カトリンとあだ名された「アンヌ・キャサリン・ベンターゲン嬢」だ。
実はとある小国の王子殿下と庶民の間に生まれた非嫡出子らしい。
調べによると、元女優の肩書で若いうちから各国の大使や有力者専属の娼婦として生業していたという。
美貌と豊満な肉体、底しれない明るさと気の強さ、そして強欲なまでの男を支配しようとする女王様キャラが意外と権力層にははまるんだそうだ。
ほら権力者って意外と孤独でしょ。
それにちやほやされるからその逆って経験した事ないでしょ。意外と初体験ではまるそうなんですって。
愛人として多くの金持ちの顧客を相手に身体を武器に荒稼ぎしてきたという。
諜報員から得た資料を読み込んで夫すなわち国王に今必要な人物である。
しかも私が関係しているはずはないと思える人物がどうしても必要だった。
自分が言うのもなんだけどこの奇策を思いついたの。
そしてこの夜ここ娼館に男装の姿で彼女の客として向かい合っている。
元は私を煙たがった夫の寵臣であるハルツ伯爵が彼女を王に紹介したのだという。
しかし今の所あくまで夫は彼女のご贔屓顧客の1人に過ぎない。
つまり彼女はあくまで夫を愛している訳ではなさそうだと会った瞬間感じた。
理由はなく女の感というべきかしらね。
逆にそのほうが話は早いように思える。
「何を言っておられるのか?
ご自身でわかっておられるのですか?」
眉間に皺を寄せて、怪訝そうな様子で私を睨みつけている。
それはそうだろう。
私が彼女に放った言葉はとんでもない内容だったからだ。
「デンマーク王妃キャロライン・マチルダです。
私は貴方を王の公娼に推薦したいのです」
カタカタッ…カタッ…。
板張りの床と女の踵が何度も打ちつけながら小刻みに歪んだ甲高い音が部屋に響く。
目の前にいる女の貧乏ゆすりが原因だ。
いかにも信じられないと言わんばかりに動揺している。
私にも緊張が伝染していくが、ここは押しの一手て押し切るの!!
彼女は信じられないと言わんばかりほぼ呆れた表情をしている。
自分の仕事場である娼館に乗り込んで来たと聞いた時、「いったい何をしにきたのか」と|訝かしんだでしょうね。
ベンダーゲン嬢は疑問符の嵐の中に投げ込まれた気分で吐きそうな顔をしている。
何せ正妻が極秘とはいえ娼館に乗り込んでくるなど前代未聞の事態ましてやその相手はこの国の王妃だ。
多くの男の囲われ者になったが、皆自分に会いにくる正妻などいなかった。
それはそうだ。
所詮金で買われる汚らわしい女にわざわざ会いに来るなど正妻など皆無だ。
下手に乱闘騒ぎにでもなったら貴族達のよい噂の鴨になるからだ。
無視が一番の得策と考えていた。
逆に来られて悪態をつかれても面倒なだけだろう。
仮にも書類上の夫とはいえ正直正式な愛人になってほしいなんで、心の底から言っている訳ではない。
私だってプライドはあるの。でもねどうしてもほしいものの前ではそんなのくそくらいよ!
絶対首を縦に振らせてみせるわ。
大丈夫か?
この王妃は!!
娼婦を公娼に?
アン・キャサリン・ベンターゲンはクリスチャンⅦ世の公式ではない愛人だった。
高級娼婦であり、クリスチャンⅦ世は彼女に入れあげ首都のアパルトマンに部屋を買い与え蜜月を楽しんだと言います。
デンマーク王はM気質があり、時にベンターゲンにわざと身体を殴らせたり、性行為を窓からわざと見せつけたりと異常な性関係にあったと言います。
また彼女の話は後日




