ネットの向こうの貴方
今日はオトナの女性と少年のお話です( *´艸`)
貴方とのきっかけは……
4年前、私が入れ込んでいたオンラインゲームのダンジョン。
随分楽しかったけど運営の更新が滞り始めて……メンバーも一人また一人と居なくなった。
すっかり過疎ってしまい、ダンジョンも貴方と私の二人きりになったよね。
そんな二人はいつしか“宿屋”に入りびたりで、それこそ一晩中よもやま話をしていた。
そう、貴方はとっても若い子……たぶん高校生……ひょっとしたら中学生??
あり得るよね。小学生の頃から“あのゲーム”にはまっていたのなら。
「ふふ、今も変わらないのね……サラサラのロングヘアの同級生に憧れる構図は」
なんて思いながらネットを挟んだこちら側で“オバサン”は生暖かい目で片想いする貴方を見ていた。
「片想いって……成就するのかな……しないものなのかな……カレには成就してもらいたいなあ」って。
子供と言ってしまうのは……普通なら同世代の子供が居てもおかしくない私自身が悲しいので……弟みたいな心持で、時折お節介を焼きながらカレの恋の行方を見守っていたら、めでたく成就して……
私はカレとその子の恋の歩みに“いい電波”を浴びさせてもらった。
そう、最初の頃の貴方は……
「また惚気ている!」と私がツッコミを入れるくらい“あの子”の事ばかりで……
「そんなにあの子が大事ならアイコンをツーショット写真にしたら」とやっかみ混じりに言っちゃったよね……
でも、ある日を境に“あの子”の話がパタリ!と無くなって……
私のツッコミが気に障ったのかなと気を揉んだりしたけれど……
違う原因だったのね!!
まさか!!
……貴方の年頃で、寝取られたなんて!!!
“オバサン”の想像では……
貴方たちは一線を越えていなかった……きっと
だから、貴方が愛するあの子は別の男に“初めて”を……
そんな事は確かに……ある。
ホコリとクモの巣まみれの私自身の古い記憶を引っ張り出してみたら似た色だったし……。
こんな時の男の子って、どんな気持ちなんだろう??!!
たかがダンジョン仲間のこんなオバサンにまで吐露しなければならなかったその気持ちは……
悲しみ、怒り、嫉妬、悔しさに情欲が綯い交ぜとなって!!
今、貴方は打ち震えているのでは???
ザクン!!
頭に浮かんだ言葉がそのまま私の心とカラダに突き刺さった。
私は貴方と同じ様に悲しみ、怒り、嫉妬、悔しさを覚えた!!
こんなにも貴方を愛おしく思うその“色”は……子供や弟に対してのものでは無い!!
私は……二回りも若い貴方に紛れもなく恋をして……しかも情欲を抱いている。
この腕にこの胸に
貴方を抱きしめたい!!!
貴方の方に心が無くってもいい!!
貴方が……
私を利用して自らを慰めて
私を利用して
せめて情欲だけでも穴埋めができたら
それで……
“オバサン”は自身の情欲への言い訳が立つ。
そうしたらこの恋心も……
きっと
笑い飛ばせるから
私は入力を待って点滅するカーソルを見つめながら両手で自分の頬の熱さを確かめた。
そして、貴方を現実の世界で捕まえる為に……
手練手管を尽くしたメッセをキーボードに語らせた始めた。
この続きは……
言わずもがな ♡
お付き合いいただきありがとうございました<m(__)m>
最近はどうも……むにゃむにゃしていまして……自分の想像力の無さに(-_-;)でございます……
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