第83話 作戦決行前のディナータイム2話
突然ですいませんが、82話からの作戦前のランチタイムを作戦前のディナータイムに変えました。
誠に勝手ながら申し訳ありません。
フォークやナイフの音がリズミカルに鳴る中で優江の一言にペースが落ちる。ドンだけは親の仇みたいな勢いで未だにがっつき続ける。
「まあ作戦と言ってもやる事は油断させて拘束すると言うものバイが、貴方たちはイザベラと面識があったですバイな?」
「ええ、僕たちは以前、異世界人トーナメントと言う大会に出場し、一君が選手として戦いました。そこまで案内され、司会を務めてたのがイザベラです」
湯江の質問にシルビーは冷静に答える。
「だとしたら貴方たちには変装してもらうバイ」
優江がそう言うと手を軽く2回叩くと使用人らしき人物が執事とメイドの衣装と鬘のセットが置かれたテーブルを運び脱してきた。
「あなた方に執事とメイドに変装してもらい、この部屋にイザベラとその部下を招き入れ、持て成し、油断している所を取り押さえると言うのが今回の作戦だバイ」
「外見はそれで誤魔化せたとしても私たちの気や魔力までは誤魔化せないのでは?」
キャンシーが不とした疑問を湯江に投げかける。
「そこも抜かりないバイ。あの衣装には気や魔力を覆い隠せる偽装が施されてるバイ」
つまりあれを着ている間はイザベラに俺たちの気や魔力は感知されず、普通の人間の執事やメイドとして接客できるわけだ。さすが社長なだけあって抜かりないな。
俺たちの中で湯江の作戦に不満を持つものはいなくなり全員が納得した。
「先に言っておくが俺は別件でここを離れなきゃいけない。だから湯江の事は任せたぞ一」
「えっ!......うん、わかった」
光輝は何やら思いつめるように別件があると言い出した。俺は戸惑いながらも光輝の言葉に従い軽く頷く。
湯江もどことなく不安そうにしているのが気がかりだ。しかし俺たちはイザベラを招き入れると言う重大な任務を前にしているし、光輝の実力なら危険はないと思い触れずにいた。
「それでは各自の段取りを説明するバイ」
「なあ、それよりも俺たち何するんだ?」
ドンは食事に夢中になりすぎて全く話を聞いていなかった。その口の周りには食べかすがこれでもかと言うぐらい付着しており、見るからして食いしん坊のそれであった。
なんてフリーダムな奴だ!俺だって食事にがっつきたいのに!!
(そこか!?)
俺の日常にあまり干渉しないと言ってきたラムダだったが俺の天然ぷりに思わずツッコむ。
「......はあー......食事を終えてから、いちから話すバイ」
ため息をしながら呆れてしまった湯江は食事を終えて始めから説明すると提案し、俺たちは苦笑いしてそのまま食事と会話を満喫した。




