表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君の為の進行劇  作者: ラツィオ
55/111

第55話 母なる大地に 3話


 3機の機人兵の腹部に突き刺ささったオーバイロ(槍)。付与された雷の効果で機人兵の内部がショートし爆発していった。


 ドカン!ドカン!ドカンッッ!


 爆炎と共に機人兵の破片が周囲に飛散する。爆炎を不安そうに凝視する俺たち。


 そして爆炎から湧き上がる煙が徐々に晴れていくと中から機人兵の残骸がいたる所に散らばっていた。


 「やったーーー!」


 ドンが歓喜の叫びを上げると俺たちの心の靄も晴れ始める。どうやら上手くいったようだ。


 しかし安堵する俺たちの耳からノイズの様な音が鳴り始める。


 ピーーピーーーーピーー!


 「なんだ!」


 俺は余りの耳鳴りに慌てて歯を食いしばり耳を塞ぐ。そして次に聞こえてきたのは美しい女性の声だった。


 《もうその辺でよいでしょう。それ以上その子たちを虐めるのはおやめになってください》


 脳に直接語られる俺たちは互いの顔を神妙な面持ちで見合わせ、この声は自分たちではないと首を横に振る。


 《申し遅れました。私はピュアイゾン。形無き亡霊であり、貴方たちの機害を通し云ふしています。機害や機人兵は私の子でもあり通信手段でもあるのです》

 「......なら外にいるメカ動物たちも貴方の子なのですか?」


 少し間を置きシルビーが口を開く。


 《いえ、あれは私の夫であるルーデン・マークが錯乱し突発的に開発した機害を住民たちが手にし誤って散布してしまった事故的な不運の事象。そして貴方たちに寄生している機害は私のDNAを適合させ作られた第二のピュアイゾンと言う訳です》


 「貴方がルーデン・マークのご婦人なのですね。俄かには信じられません。それに失礼ながら、なぜ第二のピュアイゾンさんをお創りになる必要があったのです」

 

 途方に暮れたような面持ちのレイナ。俺も同じ気持ちだった。それとレイナには相手の姿が見えないと嘘か真実か見抜く異能は発揮できないらしい。


 《私が生み出された理由はこの星を新たに統一し争い泣き母星にする者でした。第一種の私は夫よりも愛想がよく人望もありました。疎まれ蔑まれていた夫が町の為に貢献した事で更に豊かにして欲しいと悲願の声を上げる町の住民たちに愛想が尽きこれ以上、干渉したくないと。その私が夫に代わりこの世界の平和に協力するべく申し出たのです。第二種の私を創りこの世界を変えると」


 ピュアイゾンの話を聞いて俺は不とした疑問が脳裏を過る。


 「だったらなんで機害に寄生した奴をメカ化するんだ。救済したいならそんな事しないだろ。それに機害は誰かに奪われたって書いてたぞ。矛盾だらけだ」

 《フフ、アハハハハハハハハッッッ!やはりあれを見られたからにはこの様なのはただの虚言にしか聞こえませんか?》


 一変し悪意のこもったピュアイゾンの高笑いは俺たちの背筋に悪寒を走らせる。


 「詰まる所これは貴方の復讐ですか?それに貴方が何者なのかも疑わしい」


 思案するような面持ちのシルビー。


 《ルーデン・マークの妻であるピュアイゾンと言うまでは事実です。そしてこの世界を()()()()にすると言うのもまた事実です。憎き害虫どもの思考を手玉に取る事でね》


 本性を露わにしたピュアイゾンの世界征服宣言に俺たちの面持ちは険しくなっていた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ