第49話 メカ化の恐怖
俺たちは町を出る前に、情報収集をした。そしてそこから得た事が二つあった。一つは科学者の名前である。その科学者の名前はルーデン・マークで男性である事、もう一つがその機人兵を最初に製造されたと思われる場所だった。
そして俺たちはその情報を元に歩道の敷かれていない草木の並んだ茂みをかき分けながら目的地へと向かうのであった。
「そう言えばキャンシーはなんでブラスタにそこまで尽くそうとするの?」
俺は不とした疑問をキャンシーに聞く。
「私はここに転生された時には無能力者だったんです。転生者の中ではイレギュラーな存在だといわれました。そしてそんな右も左も分からない私を支援していただいた恩があります。なので少しでもブラスタに貢献して皆様方を笑顔にしたいのです」
「もし今回の件を解決できたならキャンシーはブラスタの英雄だね」
「それを言うのなら皆様方もですよ。ウフフ」
他愛のない会話をする俺たちだったがレイナが少しモジモジしていた。それを見たドンは直球で......。
「う〇こか?」
「違います!......あのキャンシーさん。唐突で申し訳ないのですが、良ければキャンシーと呼んでもいいですか?」
どうやらレイナはキャンシーと打ち解けたかったようだ。
「ええ、構いませよ。ただし私はメイドなどでこれまでどうりレイナ様と呼ばせていただきますね」
満面の笑みで受け入れたキャンシーにホッとしたレイナは笑顔でそれに答えた。
「なら僕もそうさせてもらうかな。男女差別はいけないからね。」
何が?と思った俺だが、シルビーの強引さにそれでもキャンシーは笑顔で頷く。
徐々に打ち解け合う俺たちは茂みの中を進んでいくとウイーンと妙な機械音がした。まるで何かに感知されたような気がした。
「今なにか音がしたぞ」
それを先に察知したドンは辺りを警戒し始めた。俺たちも辺りを注意深く観察する。すると茂みがなぞる様に揺れながらこちらに向かってくる。
「シャアアア――――!!」
目の前に現れたのは全長8メートルを超える鋼で覆われたメカボディのヘビだった。
なんだこのヘビ、全身機械で出来てる感じだぞ!
それを見て先に動いたのはキャンシーだった。キャンシーはそのメカヘビに向かって電撃を浴びせる。
バチチチチッッ!
メカヘビが電気の光を浴びるとその場で倒れ沸々と煙を上げて鋼のボディは焼け焦げていた。俺たちはこれで倒したのかと注視してみるとメカヘビはそこからピクリとも動かない。
......やったのか?
メカヘビはキャンシーの攻撃で機能が停止し止った。......しかし
「イタミヲコウシンシマシタ......サイキドウシマス」
機械音の声と共にメカヘビはウイーンと音を立て、再び動き出した。
「そんな!」
焦るキャンシーの前にレイナが立ちふさがる。
「ライトレーザー!」
レイナの手の平から光のビームが放出されるとそれを巧みに操りビームの線でメカヘビの胴体を切り刻む。思った以上にエグイ攻撃だった。バラバラになったメカヘビに追い打ちを掛けるようにキャンシーが強力な電流を浴びせるとメカヘビは派手に爆発しバラバラに吹き飛んでいった。
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