第27話 復興からの新都、セイビアー
あれだけ咆哮が鳴り響いていたリベリオン周辺は嵐の跡の静けさとなっていた。話を落ち着かせた俺たちは、リベリオンへと足を運ぶ。近づけば近づくほど、建物の焼け焦げた臭いや血の臭いが濃密になっていく。俺は、初めての戦場の跡の臭いに思わず二の腕で鼻を抑える。そして何人もの軍勢が戦意を抜かれ疲れ果ててその場で腰を地に着けていたり、立ちながら仲間と現状を話し合っていた。
そしてリベリオンに到着する頃には誰も一言も喋らず場の空気が一層、重くなっていく。
「酷い。数時間しか経ってないのに」
リベリオンに到着し、辺りを見渡しても人が疲弊していたり、いたる所の建物が焼け崩れていた。そして一番ひどいのが、刀で切られ絶命していたり撲殺されてるなど、至る所に死体が横たわっていた。
「これから我らはこの者たちの救援や聴取をとる。レイナ様たちは、我らが作る救援テントで待機していてください」
「わかりました。皆様もどうかお気お付けて」
ベルマの指示にレイナが答えると、バンエル王都の軍隊が列を組んだ。
「これから我らは救援措置に入る。皆の者。バンエル王都の名に懸けてここから先は一人の犠牲者も許さぬぞ!」
「ハッ!!」
ベルマが軍隊を奮起させると、軍隊は小隊へと隊を編成し、ちりじりに別れていった。そして俺らの前で手慣れた手つきで救援テントが幾つも並び立った。
「ここからは彼らに任せて、僕たちはお言葉に甘えて休ませてもらおう。この先について話したい事もあるしね」
シルビーが辺りを見渡しながら俺らに提案する。
「うん、わかった。じゃあ入ろう」
「おーい!お前らあああーー!無事だったかーー!!」
俺の声の後に続く様に、聞き覚えのある声が響き渡る。ゴンザレスだ。煤などが顔にこびり付いてるなどしていたが無事なようだ。
「ゴンザレス!無事だったんだね!」
「ええ、良かったです」
「悪運強そうだしな」
俺とレイナとドンは、その場で胸を撫で下ろす。
「一君たちの知り合いなのかい?」
「はあ、はあ、ああ、俺はゴンザレスって言ってな。こいつらにバンエル王都の軍隊を派遣してくれるように頼んだんだ」
シルビーの問いに、少し息切れしながら答えるゴンザレス。
「なあ、親父は無事なのか?」
今度はドンがシルバーの身の上を心配する。
「問題ねえ。お前たちがここを出る時には既に、リベリオンを発ったらしい。だから安心しろよ」
「べ、別に心配なんてしてねえよ。あんなクソ親父」
ゴンザレスの返答に、ドンは少し照れていた。
「そういやあ一。もしかしてだがこの騒動を収めたのはお前か?」
不意にゴンザレスは俺に、聞いてくる。
「いやあ、まあ、なんと言うか......」
俺はシルバーに、秘密にするよう言われたためその場でかしこまる。
「野暮なこと聞いたな。なんとなくそう思ってな。忘れてくれ」
さすが情報で衣食住を生業してるだけあって勘が鋭いゴンザレス。俺が答えにくい事を察してくれたようだ。




