第22話 新王を超える存在 3話
何も聞こえない。何も見えない。肉体があり、そこから肌に生暖かい空気を感じ取る以外、何も感じない。
「ここは?」
俺は、先程の戦場からシルビーのテレポートで何も見えない暗闇に身を置いていた。自分でも何がなんだか分からずその場で辺りをなんども見渡す。
「おーい、シルビー!レイナ―!ドーン!!」
俺がどれだけ呼び掛けても返事がない、俺の声は、強く反響していた。洞窟のような感じがする。
「全く。やかましい異国の者よ。そう叫ばずとも結果は、変わらん。何故なら貴様の知人はこの場には、存在せぬ」
背後で聞こえた野太く低い声に俺は、背中から冷たい悪寒が走る。そしてゆっくりとその声の方を振り向くと、そこには、零体のような赤く鋭い瞳に鼻と口があった人のような顔だった。しかもその部位ひとつひとつが、1メートル程ある。俺は、その未知な何かに驚愕していた。
「......えっと、......こんにちは」
異様に思える衝撃に俺は、思わず下でに出ながら挨拶をする。
「そう怯えんでもよい。ここに貴様が来たのは、当然の既決とも言える。なぜなら我が招いたのだからな。そう言えばまだ名乗っておらなかったな。我は、ラムダ。この世の理を超越する超王だ」
そう答えるラムダに俺は、口をあんぐりする。急すぎる展開に思考が上手く働かずにいた。
「おい、気をしっかりと持て」
「えっ、あ、うん」
俺は落ち着こうと、目を瞑り大きく息を一つ吐く。そして再びラムダにゆっくりと目を向ける。
「その、ありがとう。助けてくれて。俺は、東条一」
「助ける?我は、一方的に貴様をこの場に招いただけだが、......何かあったか?」
ラムダの表情は、変わることなく俺に淡々と話す。そして戦場で一緒にテレポートしたと思われるシルビーとレイナ、ドンが改めていない事に狼狽し始める。
「そう言えば他の皆は!?一緒にここにテレポートされてきたんじゃないの!?」
「落ち着かんか! 事を狼狽しても先が進まぬわ。何があったか話して見せろ。その後に我と協議すれば良かろうて」
困惑する俺は、ラムダの言葉で落ち着きを取り戻す。
「うん、じつは......」
俺は、ラムダの提案を受け入れ自分のリベリオンに入ってからの経由を話した。
「成程な。つまり一は、我がここにテレポートさせる時にそのシルビーと言う男のテレポートと偶発的に重なったわけだな」
「そうだと思う。それよりも俺をここに呼んだ理由は、なんなの?どうして俺なの?」
俺の言葉にラムダは、ハッと何かを思い出したような表情を見せる。と言うか、顔の輪郭が無いせいか表情の変化が余計に目立つ。
「そうだな。それを説明するには、まず600年前の話から始めねばならん」
ラムダの存在もそうだけど!更に壮大な展開になった!!




