#2〔眷属〕
召喚士
消費MPに応じた強さの眷属を生み出す。最低消費MPは10。
眷属の職業も決定できる。消費MPに応じて選べる職業も多くなる。
召喚して戦わせよう!
召喚士を選択したことによってMPの総量が増えた。
10の召喚なら3回は余裕でできる。
「よし」
初めての眷属はどんなのなのか!
「眷属召喚!」
そう唱えて、俺は眷属を召喚する。
目の前に現れたのは俺を小さくしたような生物であった。
そう。つまりそういうことである。
「いやー、”たまたま”俺と同じ種族の眷属が出てきたよ。あははは」
そう。これはたまたまである。絶対にたまたまである。
「眷属召喚」
もう1度してみればきっと。なんて思っていた時期がありました。
お察しの通り、出てきたのは小さい俺だった。
カサカサと動く眷属たちだが、心なしか前のような生理的嫌悪感は無くなっていた。
なんなら——そう、可愛い。
まぁそれは動きだけであって容姿はクソほど気持ち悪いんですけどもね。
気持ちは悪いが、なんだかんだで悪くない気がしてきた。
「お前たちにはアサシンの職業を与える」
するとさっきまで動いていた眷属たちがピタッと止まり、こちらに向いて、少し姿勢を低くした。
「ありがとうございます。主」
「喋った!?」
「えぇ。我々眷属は職業を与えられる時、知性を得るのです」
なるほど。知性があるならそれは良いな。
まず獣を狩るために必要なのは武器。
そのためには——
「眷属召喚」
MPをギリギリまで使った眷属。
例の如く小さい俺だ。
「お前は鍛治士だ」
「かしこまりやした。全身全霊、仕えさせて頂きやすよ」
《レベルが1から2に上がりました。》
おっ。召喚するだけでレベルが上がるのか。かと言って特に大きなステータス変動もないみたいだ。
「いきなりで申し訳ないが、そこら辺の石で武器を作れないか?」
「勿論です。その程度造作もない」
「ではお願いする」
武器を手にするには二足歩行をする必要がある。
逆に二足歩行が出来れば、4本の手に武器を持てる。
ということで俺は今、アサシンの2匹と二足歩行の練習をしていた。
「うん。だいぶ慣れてきたな」
開始してから30分というところ。
「旦那〜。1本出来ましたぜー」
「おぉ!もう出来たのか」
「えぇ。頑張って鋭くはしてみましたぜ。スモールマウスぐらいには通用するんじゃないですかね」
どうやれば虫の発声器官でこんな野太い声が出るのかと問いたい気持ちは抑えて、その剣を見る。
まぁ普通の短剣だ。暗殺でよく使われるようなやつ。
「ありがとう。同じ物を量産できるか?有れば有るだけ良い」
「勿論出来ますぜ」
「では任せたぞ。1人2本分出来次第、狩りに行こう」
そう告げて、二足歩行の練習に移った。
2時間後。二足歩行でも6足と同じぐらいの速さで走れるようになった。
「旦那。1人2本ずつの合計6本。出来ましたぜ」
「サンキュ。俺たちは狩りに行くから、量産しといてくれ」
「かしこまりやした」
さぁ。初めての狩りだ!
はいてんぽ!
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