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尾行する令嬢 レイラ・ボールドウィン

エラにロイを少しでも意識させる!


そう思って学園に向かったら、思わぬ出来事に遭遇する。




教室に入り、エラの机を見ると、エラはいなかった。


エラは早くに学校に来て、図書室に行っているから今日もそれかな、と思い、図書室へ向かう。

すると、その途中で、エラがロイに手を引かれている姿を目撃する。

え、こんなイベントありましたっけ?

エラは明らかに嫌がっていて、それを強行するなんて、王子キャラのロイらしくない。

取り敢えず黙って尾行してみる。


「なんでもないって言ってるでしょ。離して。」


「少し黙っててください。」


俺様系になるの?キャラ変か?


ロイは少し怒ったふうで、手を引いたままVIPルームに入る。


VIPルームとは、王族のみしか入れない部屋で、セキュリティが一番強固な部屋だ。鍵はその代の王族のみが持っており、学園内でなにか危険なことがおきたり、外には聞かせられない重要な話を学園で緊急に行う時に使われる。

本当は何も名前はなく、準備室程度に思われているけれど、乙女ゲーム内で、ロイに連れられてこの部屋に入ることがあるので、前世ではVIPルームと呼んでいた。


待って!スチルが見れないかも!


俺様系のロイなんて気になるに決まってる。でも、ここには入れない。なんてこと!


聞き耳をたてても、さすがVIPルーム。何も聞こえない。周りは壁で、中を見れるわけないし。VIPルームのスチルなんて今まで無かったから、全然考慮してなかったよ。どうしよう。


あんまりここにいても危険人物とみなされるだけだしなぁ。


「どうしたんですか。」


聞き慣れた声に後ろを振り向くと、我らが担任ウィリアム先生が居た。


「エラが無理矢理にロイ様に連れていかれて中に入ってしまったのです。」


私の話を聞くとウィリアム先生は笑顔で、そうですか。と言うといきなりVIPルームの扉を叩きだした。


「え、何やってるんですか!?」


「エラ様の護衛は私です。」


学園なんだから公私混同すんなや。


そのツッコミは、この学園に教師になっている時点で遅い気がするので後回しにし、ウィリアム先生を止めるか迷う。ウィリアム先生を止めるのに理由がいるけど、止めないと、ウィリアム先生が王族に対する危険人物となってしまう。


「ウィリアム先生、この部屋ってなんなんですか?」


「防音で、中も覗けない、密室ですよ?あんな馬の骨とエラ様を2人にするなんて、一生の不覚。」


チッと舌打ちをしながら、扉を叩き続ける。


王子を馬の骨だと!?


しかも、王族専用の部屋だとは知らないのね。なんてこと。




私が嘆いていると、ロイが出てきた。


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