表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/71

甘味って最強。

あー言っちゃったよー。

でもさ、しょうがないと思うんだよね。だって、この世界って、本当に甘いものがない。食後のデザートは酸っぱいヨーグルトとか。無理なんだよもう。目の前にどら焼きあったら、欲しいに決まってる!!!


「ふふ。落ち着いて。エラ様。」


にっこりとレイラ様が微笑む。ああ。完全に手の中だよ。また少しスローライフが遠のくのかなぁ。


「次のイベントは、入学パーティです。よろしいですか?きちんとしたマナーで、いじらしく、ロイ様を見つめていれば、勝手にラブシーンがやってきます。」


「いつまで、そんなふうにしていなければならないのですか?」


「学園の卒業パーティです。そこで、私は断罪されるので、辺境にとばされます。それからはお好きになさって。」


レイラ様はとっても嬉しそうだ。あと3年?長い。


「え、まって、レイラ様。それってスローライフ?」


「考えるとそうかもしれませんね。」


泣きそう。


「羨ましいィィィ!!」


「えー。じゃあ、どら焼きいりませんか?」


私は真顔になる。社会人のスキルだ。


「分かりました。でも、1つ条件があります。」


「なんですか?」


「この3年間、私にお菓子を貢いでください。」


ご褒美がないと、いじらしい真似なんて、出来るもんですか。キャラじゃないのよ。ていうか、寒気がする。自分がか弱くて、ただ男に庇護される対象であることに。


「いいですよ。」


レイラ様はニッコリ微笑む。


ひとまず、話は終わりだ。そこで、レイラ様がおずおずと言ったふうに切り出す。


「話は変わるんですけど、エラ様の前世って、どんな人だったんですか?」


私の前世?


もう、15年も前のことだ。懐かしいなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ