反逆者
最初なので上手くまとめようと思ったのですが長くなってしまった。あらすじで少しでも興味を持ってくれたのなら手にとってもらえたらなと思います。
ここはとある私立高校、学力やスポーツで高成績を出し続ける学校だ。
僕、神崎直斗はこの学校に入れたが、ほぼ突発として優れたものもなくこの学校で言えば凡人だ。
仲良い人も少なく、一番仲がいいのが一緒に受験して合格した親友、三門秀哉はこの学校でもトップクラスだ。テストは常に一位、おまけに容姿端麗。同じクラスだがクラスのアイドル的存在だと女子の間じゃ話題になっている。
僕とじゃ雲泥の差だな。そんなことを思いながら学校の昼休みに俺は秀哉と二人屋上で飯を食べていた。
屋上にはベンチが二つあり、いつもそこに座るのが日課になっている。
そしていつも通り語り合う。
今は2120年、人間と機械が共に暮らす世界となった。それはずっと昔から言われていたことで今はもう当たり前のようなものになってしまった。
昔はケータイやノートパソコンなどを持ち歩く人がいるくらいだが、そのケータイやパソコンも進化し、人の脈拍・体温などの体の調子を把握する機能もちろん、車などの自動車はケータイやパソコンでも操作できる機能が搭載されている。
さらにAIが進化して相談事をしてもそれを的確に答え、あらゆる問題もすべて解決してしまうほどのものになった。
そして今は機械が結婚相手や就職先を決め、それに人は従う形となっている。
人々はそのほうが失敗はないし、安全で楽な道だと思い込み、機械に従う。
「なぁこれっておかしくねぇか???」
一人語りのように話していた秀哉が今現在のあり方について秀哉が疑問を呈して来た。
少し驚いたが、ん?なぜ?という顔をして俺は親友の話を聞きながら飯を食い続ける。
「いやだってよ、機会は俺らが作って生まれたものじゃん?主従関係なら俺ら人間が上なわけ。なのになぜ機会の方が上だと決めつけそれに皆従ってんだ?」
当たり前だがこの現状に慣れてしまってるせいで別に不思議には思わなかった。
「仕方ないよ、財政問題や環境問題、政治問題なんか全部機械が解決しちゃったんだ。そりゃ総理大臣なんかも機械が務めちゃう方がいいって思うよ」
そう、もう今は大統領や総理大臣はいない。全てスーパーコンピュータで作られたAIが勤めている。
「んー、それはわかるんだけどよ?自分のしたいことができないっていうか、まぁ難がなく結婚できるのはいいけどよ、それに従ったら国から報酬だぜ?なんか酷くないか?」
国が選んだ相手と結婚すれば報酬、子供が生まれるたびに報酬。それなりにだが育児の補助もしてくれる。
住みやすく、育児放棄などはこれにより極端に減った。
「秀哉なら相手なんてたくさんいるだろうに、みんな結婚したいーって女子が騒いでたよ?」
「容姿だけで決めてる奴らは俺は好かん!全てを知った上で好きでいてくれる人がいい」
そう言える秀哉が本当に羨ましい。頭も顔もいい、そんなの男子だって嫉妬に狂うかもな。
そんな恋愛話に花を咲かせているとポケットに入っているケータイが鳴った。
[日本政府からの通知]
これは全ての人間に送られる地震速報みたいなものだ。
どうやら秀哉のケータイにも同じくメッセージが届いていた。
[ただ今新宿駅にて数人のレブルを取り押さえました。これでまた国は平和になりました]
国からの一斉メールだ。レブル 反逆者 を意味し、国を乱すテロ組織のグループ。
またレブルか。ここ最近反逆者がとても多い。
活動目的は今の機械に縛られた世界を変えることらしいがよくわかっていない。
メッセージを見て数分後、昼休み終了のチャイムが鳴る。
次の授業は社会だ、とりあえず急いで教室に戻ろう。
「やば、秀哉!もどろ…う?」
声をかけようとしたが秀哉は、険しい顔をして通知のメールをずっと見ていた。
「あ、悪りぃ。戻ろうか」
そう言って秀哉は急いで弁当を片付け、走り始める。
どこか悪いところでもあるのかと思ったがそうでもないらしい。
一体何だったんだろうか。
そう思いながら教室への廊下を走って行く。
どうだったしょうか?少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです。今後とも不定期ですが、上げていきたいと思いますのでよろしくお願いします。