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望まぬ再起
「おはようございます、異界の王」
女の声に私は目を覚ます。
確実な死への感覚も、そこに至るまでの傷も、記憶はあるのに全て消えていた。
立ち上がり辺りを見渡す。とかつては何か奉っていたのだろう、まばらに崩された石像が残っている。祭壇には朽ちた花々が残されわずかな甘い臭いと、腐敗臭をまいていた。
花を避けた中央に仮面で目を隠す女が座っていた。
「ここは何処だ」
「ここは祈りの塔、まだ女神が人の欲に奉られる前に使われていた場所です」
「おはようございます、異界の王」
女の声に私は目を覚ます。
確実な死への感覚も、そこに至るまでの傷も、記憶はあるのに全て消えていた。
立ち上がり辺りを見渡す。とかつては何か奉っていたのだろう、まばらに崩された石像が残っている。祭壇には朽ちた花々が残されわずかな甘い臭いと、腐敗臭をまいていた。
花を避けた中央に仮面で目を隠す女が座っていた。
「ここは何処だ」
「ここは祈りの塔、まだ女神が人の欲に奉られる前に使われていた場所です」