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第41話 登録、する

 やっと時間が空くようになってきたなぁと思ったら、今まで出来なかったゲームに没頭して小説書いてませんでした……。スミマセン。

 最近は、最終戦艦を長門鯖でやってますが、何故か世界大戦5連覇しちゃったり、ランカー維持するのに大変でそっちばっかやってました。

 一応亞里栖でやってますので見かけたら宜しくです。

 ある程度覚悟して来た事とはいえ、やっぱり目の前に突きつけられるとショックがデカいな……。


 クリスティーナさんとの約束の期限までーー残りあと104日だ。


 依頼を失敗したあの日と、寝返りすら出来ない激痛でまったく動けなかった次の日……。

 そして、漸くロボットみたいにギクシャクしながら動けるようになった3日目……。

 あれは、かなりヤバかった……、ホント〜に危ないところだった、もう少し、あとほんの少し動けるようになるのが遅かったら、俺はーー取り返しのつかない過ちを犯すところだったーー。


 そうーーあと少し、遅れていたら……。


 俺はベッドで盛大に致してしまっていただろう!!


 この歳になって……そんな屈辱、耐えられる筈が無い!


 ましてや、好きな子の前でなんて……、そんな事になってたらーーそんな事になってしまっていたら……。


 もう! お婿に行けない!!


 だが! 俺は生き残った!!

 俺は、生き残ったのだ!

 大鼠との死闘よりも厳しいあの闘いに、俺は勝ったのだ!!


 良くやった! オレ!

 最高の仕事だったよ! オレ!

 俺はオレを褒め称えたい!


 とまぁ、紆余曲折あったが、その翌日には多少動ける様になって……、今日に至る、と言う話しだ。


 さっきのマイナスで、必要な名声値(フェイムポイント)は102ポイント。

 残り日数は104日……。


 いよいよもって余裕はなくなった。

 ここからは休みなく毎日1ポイントは稼がないと約束も果たせないし、冒険者の夢も消えてしまう。


 兎に角、まずは依頼だ。

 依頼を受けない事には話しは始まらないな。


「さっそくで悪いんだけど、何か依頼ないかな? あっ、出来れば俺にも出来そうな簡単なヤツでお願い」


「えーと……、そうですねぇ……」


 巨乳ちゃんは少し悩みながら手元の依頼リストらしき紙束をペラペラとめくっていく。


 やっぱり難しい注文だったかな……。

 薬草採取みたいなのも間違いなく簡単な仕事だったろうし、俺、見事に失敗しちゃったしなぁ。

 それよりもさらに簡単な仕事とか言われたら……、そりゃ無理な注文ってヤツだよねーー。


「……ぁ、これはどうでしょうか?」


 お? 何か良さそうのあった? 期待してみても良いのかな?


「内容は……用水路の清掃ですね。場所は、南区画の中程、クリスティーナ様の雑貨屋からも近い場所になりますね」


「清掃? あぁ、それが所謂雑用系って言う依頼? 用水路って、ようは溝掃除しろって事でしょ? それくらいならやるよ。どんな依頼でも完了出来たら名声値(フェイムポイント)を1ポイント貰えるんだったよね?」


「そうですね。名声値(フェイムポイント)はどんな依頼でも完了すれば1ポイント貰えます。ですが、この依頼は、2ポイント貰えるみたいですね」


 む! もぉーう騙されないぞ!

 前だって2ポイントに飛びついて痛い目をみたんだ。

 俺だって学習するぞ!

 何かまた落し穴があるんだろ!

 そうだろ? そうに決まってる!

 そんな美味しい話しがある筈ないだろ!!


「で? 今度も何かあるんだろ? 溝掃除終わるまで何日もかかるとか? 魔物が居て掃除どころじゃないとか? さぁ、何だ? 完了出来ない依頼はもう受けないぞ!」


 以前依頼を完了出来なかったのは、決して巨乳ちゃんが悪いとか騙されたとかではなく、ハルトの下調べ不足と不用意さが招いた結果なのだが、そんな事は棚に上げて、ハルトは巨乳ちゃんに問い詰める。


「え、えぇと。た、確かに今回の用水路清掃には問題がありますが……」


「ほらみろ、やっぱり何かあるんじゃないか」


「そ、そうですね。問題……、特に、そのぉ。ニオイの問題が、ですね……」


「ん? 匂い? そりゃぁ、溝掃除ならドブ臭いのは当たり前じゃないの?」


「それは、そうなんですが……。えぇと、ですね」


「煮え切らないなぁ、話してもらわないと分からないよ」


「そう、ですね。問題、と言うのは、その、避難民がですね。用水路で致したらしく、それが原因で詰まってしまった箇所を掃除する、というもので、臭いが、かなりキツイようです」


「……えっと、それって……。用はトイレ掃除しろって事かい! ◯ンコか! ◯ンコの臭いか!」


 俺があまりに直球な答えを叫んだせいで、巨乳ちゃんがすごく微妙な表情をして困っていた。


「ハルト……、下品」


「ガハッ!」


 不意に背後から強烈な棘が刺さる。

 はうっ、また女の子に下品とか言われてしまった……。

 うぅ、ルウに言われると心にグサグサくるな……。


「えっと、……依頼、どうされますか?」


 巨乳ちゃんが少し申し訳なさそうな声色で依頼の是非を聞いてくる。


 ここは……、どうするべきか。

 たしかに名声値(フェイムポイント)2点は魅力的だ。

 無駄に日数を消費し、減点までもらってしまった俺にはかなりオイシイ依頼だと思う。

 依頼の内容からしても、誰もやりたがらないだろう。

 でも、Fランクの依頼なんて、他も全部似たような物なんじゃないか?

 これを断ったところで、結局は誰もやりたがらない嫌な依頼ばかりしかないのなら、嫌だろうが何だろうがやるしか道はない、とそう思う。

 だから、俺は、覚悟を決めて答える。


「わかりました……、その依頼、受けます」


「あ、承りました。それでは手続き致します」


 暫くすると手続きは終わり、依頼の詳細について説明を受けた後、さっそく現場に向かおうとした時、不意に巨乳ちゃんに呼び止められた。


「あ、ハルト様。そちらの女性は? 冒険者ではないようですが?」


「え? あぁ、この子はルウって言って、俺のツレ、かな」


 本当は彼女だって紹介したいけど、流石に何か気恥ずかしくて言えなかった。


「もしかして、……依頼にご一緒したりしますか?」


「えっと、一緒に行動するとは思うけど……、依頼は俺だけしかやらないけど……。ダメだった?」


「いえ、絶対に駄目と言う訳ではありませんが。一応ご注意をと」


「ん? 注意?」


「冒険者が依頼を遂行する際、一般人を巻き込んで被害に合わせてしまうと、罪に問われる場合がありますので、もし、そちらの女性を依頼に連れて行くのであれば、念の為に冒険者登録をし、パーティ登録をしておいた方が良いと思いましたので……」


「あぁー、ナルホド……。えっと、じゃあ、どうしよ。一応登録しといた方が良いのかな?」


 そう言いながら無意識に横眼でルウを見る。


「ガンバル……」


 何かルウがヤル気満々だった。

 イヤ、トイレ掃除なんか手伝わせないからね!

 折角の可愛い服が◯ンコ臭いとか嫌だし!

 女の子だし!


「では、冒険者登録する、という事で構わないでしょうか?」


「……登録、する」


 ルウが凄いヤル気で俺を見ていた。

 あー、これは多分ダメって言っても聞いてくれそうにない感じだなぁ。

 まぁ、登録だけなら良いか……。

 俺が同意を示すと、ルウは少し嬉しそうな表情をして巨乳ちゃんを見つめる。


「わかりました、では登録の手続きに入りますね」


 暫し待つ事15分程、ほどなくしてルウの冒険者登録が終わった。

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