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第38話 1人に、しないよ

ブクマありがとうございます

「ん……んー、……なんか、身体ダルい……」


 いつの間に眠ったんだろう……。

 ここ、俺の部屋、だよな?

 多分、クリスティーナさんが運んでくれたんだよな?

 でも、お姫様抱っこだけは勘弁してほしい。

 お姫様抱っこ初体験が、する方じゃなくてされる方とか、しかも相手がマッチョなオカマとか、俺の黒歴史を作らないでくれ!


 あー、でも、ルウには心配かけちゃったなぁ。

 ルウが、あんな泣きそうな顔するなんて思ってもみなかった……。

 なんか、すごい罪悪感を感じるよ……。

 ちゃんと謝りに行った方が良いかもしれないな。


 そう考えて身体を動かそうとする。


「痛った! あ痛たたた、ちょッ、何コレ? 全身痛い! もしかして全身筋肉痛? マジかよ……コレ、動けそうにないぞ」


「……ハルト、だいじょぶ?」


「えっ?」


 俺が痛む身体に四苦八苦していると、心配そうな声色で可愛い声が聞こえた。

 慌てて声のした方に視線を向けると、ベッドの横にルウが座っていた。


「あ、アレ? ルウ? 何でここに? あ、いや、俺を心配して付いててくれたんだよな……。ホントゴメン、心配ばっかかけて……」


「ハルトが、無事なら、良い」


 そういって優しく微笑むルウの顔が、あまりに可愛くて見ていられなくなった俺は、顔を真っ赤にしながら視線を逸らす。


「ハルト、顔赤い、熱ある?」


 そう言ってルウは俺の額に右手を置く。

 ルウの手は、小さくて、柔らかくて、少し冷たくて、そして気持ち良かった。


「ちょっと、熱い、ね。今日は、ゆっくり寝てて、ルウが、傍にいるから」


「う……うん」


 俺は、ますます真っ赤になった顔を、布団で隠すようにしながら横目でルウを見ていた。


 ルウが、俺の看病をしてくれるなんて、嬉しいな。



 *******



 あれから、もう一眠りして、目が覚めると、ルウだけでなく、クリスティーナさんも部屋で俺の様子を見てくれていた。

 そこで俺は、昨日あった事の次第を2人に話した。


「……まぁ、無事だったから良かったけど、森は危険なんだから、今後は近づいちゃダメよ」


「はい……、次から気をつけます」


「その身体じゃ、暫く動けないだろうし、今はゆっくり休みなさい。その間、これからどうするか、ゆっくり考えてみなさいな」


「そう、ですね……」


「じゃあ、この話はこれでお終い。とりあえず邪魔者は消えるとして、また夕飯の時にでも様子見に来るわね」


「いや、別に邪魔では……」


「良いのよー、私の事は。それじゃ、ごゆっくりー、お2人さん」


「えっ、あの……あ」


 行ってしまった……。

 えと、ごゆっくりって、クリスティーナさん、気を遣って2人っきりにしてくれたんだよな。

 ……ルウと、2人っきり、ゴクリ。

 あ、何かドキドキしてきた。

 あ、ダメだ、ドキドキしてきた。

 ルウはずっと椅子に座って俺を見てるし、何か凄く意識してしまう。

 お、落ち着かない……な、何か話さないと……。


「あ、ありがとね。その、色々してくれて」


 ルウは首を左右に振ってから口を開く。


「その、ハルトは……ゴニョニョ」


「ん? 何? よく聞こえなかったけど」


「その、ハルト、は……、た……」


「た?」


「た、たいしぇつな……」


 あ、噛んだ……、顔赤くして、うーってなってるかんじが凄く可愛い……。

 で、ルウは何て言った?


「大切な人、だから……」


「へ? えっ? エーッ!! って痛たた」


 え? 大切な人? 俺が? ルウの?

 え? 嘘じゃないよね? まさか夢か? って全身痛いし夢な訳ないじゃん……。


 ルウを見ると、耳まで真っ赤に染めて、握った両手を膝の上に乗せたまま俯いていた。


 すごく……可愛い……。

 って、違う違う。

 ホントにホントの本気でホントか?

 俺が、大切な人って……、ルウは、俺の事が、好きって事?

 いや、でも、いつから?

 俺はずっとルウに相手にされてないって思ってたし、あんまりそんな素振りなかった気がするんだけど……。


 悩みながらルウの方を見ると、真っ赤にした顔のまま、少し上目遣いにこっちを見ていた。


 えと……、あ、返事か! 返事待ってるのか。


「あ、あ、あの、そのー。えーと、何て言うか……」


 あぁもう、情けないな、俺!

 はっきり言うんだ! 今言わないでどうする!


「あの、お! 俺も! ルウが一番大切だ! 好きだ!!」


 あぁー、言っちゃった、言っちゃったよぉ。

 うぅー、恥ずかしいぃ。

 産まれて初めて、女の子に告っちゃったよおぉ。


「うれしい、よ」


 だぁー、顔が、顔が熱い。自分でも真っ赤になってるのが分かるくらい、顔も耳も熱いよ。

 ルウも顔真っ赤だけど、それ以上に俺の方が真っ赤なんじゃないか?

 あぁ、もうどうしよう。ルウの顔、全然見れない……。



 *******



 あれから暫く経って、お互いに顔の火照りも治り、気持ちもだいぶ落ち着いた。


 俺も告白しちゃったし、ルウも嬉しいって言ってたから、ルウは俺の彼女、で良いのかな?

 しかし、冷静になって考えてみると……。

 中学生くらい? の女の子が彼女とか……。

 うわっ、めっちゃロリコンじゃん! 俺ロリコンじゃん!

 これで手を出したら犯罪者じゃないかぁ。

 あー、でも、異世界だし、法律無いし、別に良いのか?

 いや、いやいやいや、そこは俺の倫理観が……。


「ハ、ハルト……。もう、1人に、しないで、ね」


 ドキリと心臓が飛び出しそうな程脈打つ、また顔が赤くなりそうなのを我慢して返事を返す。


「う……うん。1人に、しないよ」


「うん……」


 ダメだ……、何か、今迄以上に可愛い……。

 と言うか可愛いすぎる……。

 今迄あんまり感情が無さそうな感じだったのに、今日は恥ずかしがったり嬉しがったり、表情も豊かで滅茶苦茶カワイイ……。

 こんな子が、俺の彼女なんて……。

 異世界に来て良かったぁ。

 ルウと一緒なら、この世界にずっと住んでも構わないな。

 どうせ帰っても、ゲームやアニメの続きが気になるくらいで、どうしても帰りたい理由がある訳じゃないし。

 どっちかと言うと、もう帰りたくない理由の方が大きくなっちゃったしな。


 ただ、ここで生きて行くにしても、何とかしてお金を稼げる様にならないと。

 昨日と今日と、まだ1つも依頼出来てないのに2日も無駄にしてしまったし、この筋肉痛じゃ明日も動けるか分からない……。

 薬草だって、もう森にしか無いのなら俺には採りに行けないから破棄するしか無さそうな感じだ。

 ホント、これからどうしよう……。

 どうしたら、良いのかな?

最近書いていると、キャラクターが勝手に動く様な感じがします。

本当はまだ告らせるつもりは無かったのですが、何か気付いたら告ってました……。

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