表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
翼の話  作者: 杉並よしひと
9/26

 

 目を開けると、見慣れない天井が目に入った。家の木目のあるやつじゃ無くて、無機質な、冷たい白い天井だった。

 体を起こしてみる。

 部屋は、大きな白い箱だった。カーテンで、隣のベッドと仕切られている。

 カーテンも、テーブルも、布団も、床も、壁も、白かった。ただ、一つだけ、戸棚が色を持っていた。茶色い木目がある奴で、正面の扉は閉じられている。上には、ぽつんと、真っ赤なさるぼぼが置いてある。

 僕は、病院に運ばれていた。

 猛烈な眠気が襲ってくる。睡魔に抗いながら、僕はここへ来る前の事を思い出そうとした。

 確か、僕は川に流されたはずだった。なのに、こうして何かを見たり、何かを触ったり出来ている。

 つまり、助かったのだ。

 僕は今、確かに生きている。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ