予餞会
ー2月予餞会準備。
3年生に感謝の気持ちを伝えるために、放課後に各クラスで劇やダンスを練習をしている時期になった。私たちのクラスでは、ダンスをすることになり、ダンス部が中心になって練習をし始めたころ、当時進行で生徒会の方の準備があった。
「1年A組が、ローファー履いて踊るから、そのためのマット用意しとくぞ。」
先輩がたの指示に従い、一年生が動く。
「那月ちゃん重いから一緒に運ぼう?」
と、最近仲良くなった、高谷 麻里先輩が話しかけてくれた。
「はい!一緒にお願いします。」
そのマットは、女子2人で持っていっても一苦労な重さだった。
うちが先頭になって、先輩と2人で運んでいた。ステージまであともう少しのところで、一瞬で手が軽くなった。
なんで?と思い後ろを振り返ったら
「俺が持っていくよ」
と言ってくれたのは中井先輩だった。
中井先輩はそそくさとステージ上まで持っていった。マットを軽々しく運んだ先輩の後ろ姿を見て、ドキドキした。
ー予餞会当日。
クラスの方のダンスは、予餞会二日前まで休み時間に友人たちに聞いてなんとか覚えることができた。
生徒会の仕事の中で、私が担当した仕事は、司会だった。生徒会長のOKサインをもらってから、次のクラスの紹介をした。自分のクラスの発表まで結構な時間があったが、司会をやっていたせいかすぐに発表時間となった。急きょダンスの振り付けが変わったらしく、合わせるのでやっとだった。振り付けが変わった以外でハプニングが起きることなく無事に予餞会を終えることができた。