表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/35

×月8日【ライタ】

先に×月8日【ベルル】の方を読んでいただいた方が良いと思います。まぁ大して変わりません。


こちらはライタ視点での×月8日の様子です。

【ライタ】 


 朝起きていち早く……いや、今日の俺はそんな甘い生活はできなかった。ベルルの住む城というか、この豪邸の近くの荒野からガレクの兵は攻めてくる。

 されると分かっている奇襲を阻止しないわけが無い。昨日から徹夜で兵を至る所に潜ませ、自分も隠れていた。


 日が照る朝。大量のガレクの軍はリーダーを中心に荒野を走ってきた。戦いには当然と言うべきか、ガレク本人が来ることは無い。率いるリーダーは……


「『ソーク』か……!」


 『メイシー家』屈指の兵士、『ソーク』。この世界では珍しい、人の身長よりも巨大な槍を操って戦う兵士だ。恐らくメイシー家の兵士の中なら五本指には入るだろう。

 遠くからでも一目見れば分かる。何故なら、家の中に入る時以外の外にいる際は、ほとんど漆黒のような真っ黒な馬に乗っているからだ。


「兵士の数はざっと三千ってとこか……」


 こちらの兵力はおよそ千。あちらは流石に兵士全員はこちらに寄越していない。ベルルも、全員を出兵はさせず、打倒な人数を出兵したのだろう。


「隠れているのは分かっている!!ライタ!!私が来たのだ!!姿を現せ!!」

「俺だけが出る。まだお前たちは出るな。」


 近くの仲間にそういい、ジェスチャーでそう合図させた。


「俺はここだ!!」


 城の屋上にいたので、出なければ絶対にバレることはなかったが、飛び降りてソークに向かい合った。


「これが最後のチャンスだ、ライタ!本当に私たちと戦争する気なんだな!?」

「こっちのセリフだよ!!!」


 そう叫ぶと、一秒ほどの静寂の後、二人の武器がぶつかりあった。


「アリア家を抹殺しろ!!!」


 そう部下に叫んで、突撃させた。ハンドサインで半分だけ出てこいと合図して、半分の500の兵を出した。


「出したか……霧紫(ムシ)の剣……!」


 ソークは俺の剣を見てそう呟いた。どことなく剣に紫の煙が纏われているような見た目に見えるので、そう呼ばれている。


「『紫煙』」


 そう俺が言うと、剣は呼応するかのように紫色に輝き出した。そして、そのまま突撃し、ソークの肩に傷をつけた。


「っ……!」

「全員かかれ!!」


 そう叫んで、隠れていた兵を含む全員が戦い始めた。士気を高めるように、全員が「ぅおおおおお!!!」と叫びながら戦う。

 血しぶきがあたりに散りばって水溜まりのようになっていた。


「ベルルに……到達させはしない!!!」


 この兵たちは俺たちを殺戮した後、おそらくアサルク山に向かうつもりだ。そうはさせない。なんとしてでも俺がここで食い止める……そう思って気が散っていたのかもしれない。



 突然背中を激痛が襲った……いや、最早感覚は無くなっていた。

 切りつけられた……そう思ってから反応するまで一秒もかからなかった。周りの三下全員をなぎ倒し、回復用の魔法道具を使用して背中を治癒した。


「ある程度の傷ならこれで治せる……」


 そう呟いて、数秒で治癒は完了した。そしてもう一度前を向いて、霧紫の剣を握り直した。


 こうして血も涙もない……いや、()が流れる戦が始まってしまったのだ。


第八話【ライタ】 終

ようやく戦闘描写を書けたぁぁぁぁ!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ