②超能力一家の秘密 ~父と母編~
父と母編は一つにまとめました。感想聞かせてもらえると嬉しいです。
「実はまだ話しておかないといけないことがある」
「今の話以上に何かあるの?」
「今度、波留にうちに遊びに来てもらうだろ?その前に俺の家族のことも知っておいてほしいんだ。実は俺以外の家族――保谷家の者たちは皆、それぞれ特別な力を持っている」
「お腹いっぱいになりそうな展開になってきたわね…」
「まず父さんについてだけど…、実は未来を予知できる」
「それって、結構最強の能力じゃない?未来の株価とかわかれば、めちゃくちゃお金儲けできそうだし」
「いや、金持ちにはなれない。父さんは未来を予知できるんだけど、それを利用したような行動をとってしまうと未来が変わってしまうから」
「どういうこと?」
「例えば未来予知して万馬券を買ったら、勝ち馬が変わってしまうとか。トーカイテイオーのあの伝説のレース、穴馬が勝つはずだったらしいけど、父さんが馬券買ったから未来が変わってしまったらしい。ある意味テイオーが勝てたのも父さんのおかげって言えるのかもな」
「……勝つはずだった穴馬さんには気の毒だったね」
「万馬券とか、ロトのキャリーオーバーのニュース出るたびに、『俺は知ってたけどな…』って父さんが遠い目をして言ってる」
「そりゃ遠い目になるわ…」
波留は心の中で思った。瑠偉斗の父の能力は、リスク回避にはかなり活用できそうだと。投資アナリストや防災コンサルタントなどを仕事にすれば、もっとお金儲けができそうなのに…。もしかして瑠偉斗のお父さんって、わりと馬鹿なんじゃないかと。
でも、それを口にはしなかった。
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「母親も能力者だ。話してもいいか?」
「超能力一家だから母親もだよね…。どうぞ続けて」
「母さんはテレパシーを使うんだ。どんなに離れた相手にでも、自分の声を脳に直接届けることができる」
「それ、なんか凄そう…でも、どんな場面でその能力が発揮されるのか、正直ちょっと想像できないな…」
「確かに実生活では母さんの能力はほとんど役に立たない。一昔前までは離れた人に対して情報を伝達できる能力って有用だったんだろうけど、今はスマホで全部できるから」
「超能力にも時代に合う合わないがあるのね」
「家の2階にいる俺たちに『ご飯できたよー』ってテレパシーで伝えてくれるくらいかな。大声出さなくていいから楽だって言ってたけど」
「宝のもちぐされ感がすごい…」
「でも母さんの能力は世界を救う。前にA国の国王が日本で狙撃されかけた事件、覚えてるか?」
「耳を銃弾がかすめたやつだよね?狙撃される直前に左に首を傾げたことで紙一重で助かったっていう…」
「あれ、母さんがテレパシーで『左っ!』って伝えたらしいんだ。それで弾が逸れて助かった。母さんが首相の命を救ったんだよ」
「…ホントなのかどうなのか、検証のしようのない話をありがとう…」
波留は心の中で思った。そもそも国王が銃で狙われてるってどうやってわかったんだよ、と。
それと超能力は保谷家の遺伝によるものじゃないのか?なぜ母親まで超能力者なのか、正直、理屈がよくわからない、と。
でも、それを口にはしなかった。
次は姉編です。兄編はカットしました。




