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第十三話:エロい幽霊

★恐怖度:5


俺の部屋に住み着いた女の幽霊がエロいことばかり言って誘惑して来るんですけど……

 俺の部屋に幽霊が住み着いた。

 最初はもちろん怖かったが、もう慣れた。


 全裸の女性の幽霊で、何かというと俺を誘惑して来る。


 俺がパソコンでエロい動画を観ていると、モニターに映りながら揺れる女優さんのおっぱいを盗み見ながら近づいて来て、耳元で俺に囁く。


「おっぱい好きなの? いいよ? 触ってみてごらん? さわれるかな?」


 俺は遠慮した。確かにいいおっぱいだが、触ると祟られるような予感がして。


 俺が無視していると、舌なめずりをしながら次のプレイを提案して来る。


「キスしたい? いいよ? 舌を絡めましょう」


 さすがにそれは拒否した。食われたりしたら俺の人生がそんなことで終わってしまう。

 確かに彼女の唇は食べる用というよりはエロいことをする用に作られているような形をしており、正直そそられはするが、冷静になるまでもなく俺は拒否した。嫌だった。


 俺は彼女を無視してエロ動画を観続けた。それは海外にあるサイトの無修正動画ではなく、日本国内のファンなんとかというところでお金を払って買ったもので、ヤバい部分にはモザイクがかかっていた。

 作品によってはそれは見えてしまうんじゃないかとドキドキするほど薄く、そのシルエットに俺は憧れの女優の未知の領域を妄想して興奮した。


「見る?」と幽霊さんが俺を後ろから抱くように囁いた。「遂に見ちゃう?」


 俺は憧れの女優の未知の領域を妄想していたそのままの興奮で振り返り、激しく頷いた。

「見る見る見る見る見たい!」


 彼女は勝ち誇ったように口を吊り上げ、ゆっくりと俺から距離を取ると、股を開いて見せたようだった。

 しかし彼女は定番の足のない幽霊であり、足どころか腰から下が透けていた。

 彼女が開いて見せてくれている股の間が、俺には見えなかった。

 俺はおあずけを3日ぐらい食らわされた犬のように不機嫌になり、彼女を詰った。


「幽霊さんさぁ、よっぽど男に飢えて死んだんだろ? そのことしか考えてねーバカ女だったんだろ? 腹立つからもう、消えてくんない?」


 侮辱しないでよ! 幽霊にだって傷つく心はあるのよ! 人には心があるということ、ちゃんと考えて物を言いなさいよね! 祟るわよ!?

 とか言って呪いに来られるかと一瞬身構え、暴言を浴びせたことを後悔したが、彼女はどうもエロいことしか言えないようで、俺の言葉など聞こえなかったかのようにすり寄って来ると、赤い唇から蕩けたような舌を少し出しながら、俺にこう聞いた。

「私のこと、好き?」


 俺は何も答えなかった。

 そりゃ俺も男なので、綺麗なおっぱいは好きである。女性に色々とペロペロされたくもあるし、誘惑されるのも嫌いではない。

 彼女がもしも美人なら、頷いてしまっていたかもしれない。下半身が透けてしまっていようが関係なく、何かに取り憑かれたように「好き」とか言ってしまっていたかもしれない。


「ねえ私のこと、好き?」

 彼女はしつこくそう聞いた。

 まるでそれがこの世に残している最後の未練でもあるかのように。

 しかし俺は彼女から目を背けるようにパソコンモニターに目を戻し、萎んでしまった息子を揺り起こそうと手を動かしながら、心の中で呟いた。

『鼻から上がぐっしゃり潰れてなけりゃなぁ……』



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