第二十三話 騎士長パルンVSナード(後編)
(ナード)グワアア、起きれたのならばもう一度猛毒にし倒すだけグへへ
(騎士長パルン)お前たちすまない...俺が弱いせいで守れなくて...でもお前たちの思いは今俺が受け継いだ
パルンは死んだ兵士たちにそう言うと空に剣をかざした。
(騎士長パルン)わが剣に力を与えろ、歴代騎士長たち
パルンの剣は七色に光ったあと真っ赤に燃え上がった。
(ナード)な、剣が燃えた、グワア
パルンは初めてナードに先制攻撃を仕掛けた。
(騎士長パルン)おりゃあぁぁぁー
(ナード)見え見えだグハハハ
ナードはそのままパルンの心臓に向けて左爪をだした。
「ブシュ―――――」
(ナード)ぐわあああああーーー
ナードの爪が真っ二つに割れ肉まで貫通する
(ナード)おじゃの爪が、腕が、血が止まらぬグへ―
(騎士長パルン)この剣の切れ味は最強だ、歴代騎士長の力と皆の思い、そして俺の意思が詰まっている。だがお前のその爪はどうだ?ただ肉が喰いたい思いしかないだろう。それが負けた原因だ。
(ナード)おじゃはまだ、まだ...
ナードは自然回復が全く追い付かず修復不可能だった。
(ナード)そんな、回復が...ぐわああ
(騎士長パルン)そろそろ終わりにしようナード
パルンは、集中しナード目掛けて飛んだ。
(騎士長パルン)てやあぁぁぁー6連撃いぃぃぃーボルテッドぉぉぉぉーーーーー
(ナード)やめろーーーーーーーぐわああ
ナードの体に6連撃は刻まれて、再生できないくらい炎で炙られた。
(ナード)グワァァァァーー熱い、熱い、燃える、おじゃの体...グワァァァァ
(騎士長パルン)いっけぇぇぇーー
パルンはボルテッドを放ったあとつかさず2本の剣デルクライズをナード体に押し込んだ。
(ナード)おじゃは子供の肉が喰いたかった...
「ジュ――――――ーーーーー」
ナードは溶けるように死んだ。
(騎士長パルン)皆、倒せたぞ、ありがとな
デルクライズから皆と歴代騎士たちの思いは空へとキラキラ飛んでいた。ここまでを思い返せば様々なことがあった。死んでいった兵士は俺を許してくれるだろうか。怪物の戦いに備えて訓練を厳しくしたのに、自分の軍は全滅し兵士の育成もダメダメ、自分までもが一度怪物にやられた。こんなのがこの国、一番の騎士なんて名乗っていいのだろうか。きっとだめだろうこんな無様な姿じゃ...
そしてパルンは再び倒れた。




