第十二話 殺人ロボットの猛攻
(騎士長パルン)それでは3番目の挑戦者、闘技場の真ん中へ
(挑戦者3)そうだ、俺は子供の頃から兵士になりたくてこの日を待っていたんだ。いつも通り、おじいちゃんに習った稽古通りいけば勝てる
挑戦者3は真剣な表情で先に先制攻撃を仕掛けた。
(挑戦者3)とりゃあぁぁぁぁーー
声を上げ手を伸ばし剣を落とそうとするがあと1歩のところで殺人ロボットのもう片方の剣で頭を真っ二つ切られる。左脳と右脳がきれいに見えた。
(殺人ロボット)ニンゲンヨワイ...ギガギガ
おじいちゃんは観客席から必死に応援し見守っていたがその光景をみて泣き崩れた。
(ニック王)殺人ロボットが強いのか挑戦者が弱いのかこれじゃわからんな、実に面白くない
(騎士長パルン)それでは4番目の者、闘技場の真ん中へ
次に出てきたのは、見るからに悪そうな奴だった。
(挑戦者4)こいつはなかなか強そうな相手だなひゃあっはぁ
この男は、元殺し屋で成功率100%である、牢屋にいたが王からの命令により兵士になれば解放するとの約束を受けていた。
(ニック王)奴か、やっぱり呼んでよかったな、奴なら楽しませてくれそうだ。殺人ロボット対殺し屋見ものだな。
(挑戦者4)それでは早速行こうかひゃあっはぁー
瞬足で殺人ロボットに接近する、殺人ロボットはその速さに追いつけなかったがなりふり構わず剣を振りまわした。挑戦者4はその振り回した剣の上にたち剣を落とす。
(殺人ロボット)ギガギィィィィィィィ
殺人ロボットもこれまでの挑戦者より強いことを感じたのか動きが止まる
(挑戦者4)この殺人ロボット大したことないな、次で仕留めるひゃっはぁぁー
そういいながらもうひとつの剣を落としにかかる、殺人ロボットは負けると思ったのか、間合いの距離で一か八かの剣をを飛ばしてきた、スピードは500kmを越える。もちろん避けるのは不可能、心臓を貫通し闘技場の一部までも破壊した。
(挑戦者4)ぐはぁー、そんなのありかよ
大量の血がドバドバとでている。すでに殺人ロボットは両手に剣を持っていない為、挑戦者4の勝ちとなるが、殺人ロボットはまだ動き出す。
(殺人ロボット)コロス、ギガガギ
殺人ロボットは右の関節部分を高速回転させ挑戦者4の顔に押し付けた。
「ギュイイー―――――ン」
挑戦者4の顔はぐしゃぐしゃになる。目、鼻、耳、脳みそ、頭蓋骨全てが何が何だかわからなくなり血の塊となった。闘技場のあちこちに血が飛ぶ。そして腕まで切断した。切断された腕は物凄い勢いで飛んでいき運悪く挑戦者4の妻の膝の上に落ちた。
(妻)きゃあああああーーーーもうやめて
見ていた周りの人たちは唖然としていた。
(兵士長マラリア)なあパルン、挑戦者4の勝ちではないのか?
(騎士長パルン)奴はすでに心臓を刺されている、止めても死んでいる、仮に生きていたとしても殺人ロボットの剣が刺さるやつなど兵士として必要ない
(兵士長マラリア)そんな、だから前から言っているだろう、人形じゃないって
マラリアは感情的になった。
(騎士長パルン)なあマラリア少し黙れよ...こんなんじゃダメなんだ
(兵士長マラリア)パルンどうしてそうなっちゃたの?昔はあんなに優しかったのに
マラリアとパルンは同期の兵士だった。共に入団し、共にこれまで何十年戦った。しかしいつも王様から勲章を貰うのはマラリアだった。パルンは無敗なのになぜか貰えていなかった。その怒りなのか何なのか良く分からない。
(騎士長パルン)黙れって言ったよな?
パルンはマラリアの長い髪をひっぱり上から闘技場へと投げ入れた。
(兵士長マラリア)きゃあああああーーー
マラリアは落とされた衝撃で骨は折れているだろう。
(殺人ロボット)エモノオチテキタ、コ、コロス、ギガガギ
殺人ロボットは、血の海を進み向かってくる
(ニック王)パルン何をしている、槙場、あのロボットを止めろ
(槙場)分かりました。
槙場は急いで緊急停止スイッチを押した。
(槙場)停止まで3分かかります
その間、殺人ロボットは目の前にきて右の関節を高速回転させる。
(殺人ロボット)ギガギィィィィィーーーーー
(騎士長パルン)死んじまえよマラリア
だがぎりぎりのところで殺人ロボットは停止した。




