【6】怒りとは否定の拒絶である
人は否定の情報がどうしても受け入れがたい時に拒絶するべく怒る。
否定の情報が処理能力の限界を超えた量で情報の遮断を行いたい時も怒る。
目の前や思考から否定の情報の存在を排除するか、処理が追いついたり考えに変化が生じて受け入れるまでは怒り続ける。
自分にとって都合が悪い否定の情報だったり多すぎる否定の情報はそのまま受け入れることは自身の否定や脳のダメージに繋がるために自己防衛としての脳の働きである。
詰まるところちょっとしたことで怒りやすい人は脳の処理能力に難がある場合が多い。
だからと言って怒ることは悪いことばかりではない。
何らかの害をなすものに対して怒りを覚えることは行動の原動力となるし、必要とされる場合もある。
要は何故自分が怒っているのかを把握できているかが重要だ。
ただの自己都合で他人にとって理不尽な怒りであれば、それはただの迷惑なので自己の問題を理解して解決できるように努力するべきである。
自身の処理能力が追いつかずに頻繁に怒ってしまっているなら情報の多い環境から退くことを考えた方が良いだろう。
怒りは基本的には周囲の人間にとっては否定の情報である。
しかし同じ怒りを抱いている者やその怒りの状態を楽しんでいる者にとっては肯定の情報となる。
それ故に時と場合を考えて怒らなければその怒りは望まぬ結果を招く恐れがあることを覚えておいた方が良いだろう。