【18】男女の思考の違い
言葉を使うのに主に使用されている脳の部分を言語中枢というのだが利き腕と逆の脳にあることが多いというのが現在の研究結果で分かってきている。
右利きなら左脳、左利きなら右脳といった具合だ。
いつもの筆者の推論だが何故このようなことが起こるかというと脳は役割ごとに陣地を決め、同系統の役割をする部位は密集するからではないかと考えている。
まず前提として右脳は左半身を左脳は右半身をとそれぞれ逆の体の部位をコントロールしている。
言語中枢のような複雑で論理的な思考を要する部位は利き腕のように細かな動きを要求される内容と近しいところがある。例えば文字を書く上でも利き腕を使うので言語中枢との関連性は高い。
つまるところ言語中枢から発達し文字を書くように手を使おうとした場合、言語中枢が発達した側の脳が支配する側の手が利き腕になるということだ。
このように脳の使う範囲は偏りがあり左右の脳が両方同じ仕事をしているわけではないことが分かる。
同様に理論的な思考は言語中枢がある側が担当しやすいと考えられる。
ならば言語中枢がない方の逆の脳は何をしているのか。
それは感情の処理について担当していると考えられないだろうか。
言語中枢が思考の役割を主に担っているなら逆側は感情の役割を担っていても不思議ではない。
これがどう男女の脳の違いに繋がってくるかというと左右の脳のネットワークの形成の仕方の違いではないかと筆者は考える。
左右の脳を繋ぐ脳梁の太さが男女によって違うなんて話もあったがあれは事実ではなかったと否定されているのでこの話と混同されないように注意をお願いしたい。
ペンシルバニア大学の研究グループが行った実験により男女によって左右の脳の接続の強さが違うことが分かっている。男は左右の接続が弱く、女は左右の接続が強い傾向があるのだ。
左右の脳の接続が強いと左右の脳は常に情報交換をしながら一緒に思考することになる。
逆に左右の接続が弱いと左右はあまり情報交換をせず別々に思考することが多くなる。
このことから言えるのは男性は思考と感情が別々に働くのに対して、女性は思考と感情が混ぜ合わせて働くという傾向が強くなることが起こりえる。
女性が感情的なのではなく感情を思考から切り離して考えるのが難しいだけなのだ。
対して男性は感情を抜きにした理性的な思考をしている反面では女性以上に感情的な思いを抱いている状態であるということだ。
それは必ずしも自在に使い分けることができるというわけではなく理性的な意見が左右の勝負で勝てば表向きは理性的になり、感情的な意見が勝てば感情的な表向きへと分かれやすいということだ。
それらの違いは老化へも影響が出やすく理性の方が社会的に使用することが多いために疲弊し衰退しやすいので男性は年をとってから感情的で理性の効かない人間になりやすい。
対して女性は左右両方を均等に使いやすいので衰退も同等で加齢による性格の変化は起こりにくい。
若さへの嫉妬などは脳の変化ではなく肉体の変化による影響なので除外する。
男性は特に理性の老化を気をつけなくてはならない。
具体的に言うと感情的な思考をメインに使うような趣味などを持って理性側を休めて負担を減らしてあげることである。仕事人間で理性ばかり働かせていてはあとで老害になってしまうのは避けたい。
エロい人はボケにくいという噂を聞いたことがあるが性的衝動は感情的な分野なので確かにそこを重点的に使っている人間がボケにくい可能性はある。