【17】性欲と性癖の関係
基本的に性欲は誰にでもあるものではあるが性癖は人によって大きく異なる。
何故このような違いが生まれるのかについて今回は言及する。
なお、性癖とパートナーの好みは元を同じくするため、同一のものと扱う。
性癖と異なるパートナーを選ぶ場合は異性愛とは異なる家族愛など別の愛情か、打算的なメリットによるケースとなる。
性癖は実のところ性欲の解消の記憶に依存する。
これは以前に述べた成功体験と失敗体験が大きく影響する。
性的欲求を発散するのに成功した回数が多いものを性的対象として捕らえ、性欲に関係なく失敗体験に対する対抗策になる方向性に性的行為として興奮を覚えやすくなる。
性的発散の形は自慰行為と性行為と妄想の三種類が主となる。
男性は自慰行為が、女性は妄想が比率的に多い。
人が新たに性的対象と捉えるものにはいくつか条件がある。
まず恐怖や気持ち悪さを感じないものであること。
もしくは恐怖や気持ち悪さ以上に相手を必要とする理由があること。
自分にはない珍しい未知の要素が相手にあること。
以上のことが重要となってくる。
要するに新鮮な肯定感を得られる対象であることだ。
多くは相手が異性であれば自分にはない珍しい未知の要素を持つことになるので対象に含まれるが、恐怖や気持ち悪さを持つ相手はそこから外されることになる。
同性愛者は同性に恐怖や気持ち悪さを持たない場合か、恐怖や気持ち悪さを異性そのものに持つ場合か、異性に対して共感が強く同性に対して共感でず珍しく感じる場合のどちらかである。
また両性愛者は同性と異性のどちらに対しても恐怖や気持ち悪さを持たない対象がいる場合といった具合である。
その他にも様々なケースが考えられるがきりがないので割愛させてもらう。
性的対象と捉えた人やそのパーツを元に性欲の発散ができた成功体験を重ねることでその対象をより強い性癖の対象と捕らえるようになる。
その課程で同じものでは飽きてしまうので近しい異なるものを求めた結果、人そのものではなくパーツや空想の産物に性癖が流れて行ってしまうことが起こりえる。
これが性的対象が決定される流れである。
次に性的行為の方向性だがこれは自身の失敗体験であるコンプレックスの解消に繋がるほど肯定感が大きく強い快楽を得られるのでそれに沿う形を探求する。
例えば誰かにいじめられた失敗体験がある場合、その相手が嫌いなら逆の傾向の優しく甘やかす行為を性的対象に求める。
逆に好きな相手にいじめられた場合、それが不当なものだと思っているなら性的対象をいじめ返す反逆を求める。それが正当なものだと思っているなら自分はいじめられるのが好きなんだと認識を歪めて性的対象からいじめられることを求めるようになる。
この失敗体験は最近のものより根強く残った変えようのない古い過去の方が影響が強く反映されやすい。
あとから性癖に目覚めたという人がたまにいるがそれは今までの失敗体験に対抗する適性がより高い性癖にそのときに出会っただけに過ぎず潜在的にすでに持っていたものと言える。
以上が性癖の形成の大まかな流れだ。
男女の違いによる性癖の違いについては次回以降に述べるとする。