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ご縁のある旅路は、ここからが始まり

 宿(やど)の前で、コロナに驚いて体が固まるハル、レベッカ、アナベル。コロナは(つえ)を片手で持ちながら、三人へと聞く。


「三人は旅人なの?」


三人は戸惑(とまど)った。アナベルがコロナへと言う。


「俺はこの街で住んでるんだ。で、この二人と会ったんだ。この二人が旅人だよ。」


すると、コロナがハルとレベッカに、突然と言い出す。


「よし!私も二人と旅をする‼︎」


レベッカは慌てながら、まず自分とハルの自己紹介をした。そして、旅の趣旨(しゅし)を説明した。コロナは理解をした上で話す。


「私は訳あって一人ぼっちだし…。それに魔族とか精霊とかに興味があるの!私の魔法も、きっと役にたつから、一緒に旅をしたい!」


コロナの素直な気持ちに、ハルは笑顔で(むか)え入れると、レベッカが反対をする。


「待って!ハルはいいかもしれないけど、魔族が絡んでるのよ!ただ精霊の書を探す旅であっても、危険なの。まして、女の子を巻き込みたくない!」


レベッカの気持ちも分かるハルは、(こま)っていた。そこに、アナベルが話しに入る。


「分かった…。レベッカちゃんの言いたい事も分かるし、コロナちゃんの気持ちも分かった…。そこで、俺も一緒に旅をしよう!俺は弓矢の扱いが得意だ。役に立てるし、コロナちゃんの事も守れるよ。」


レベッカは悩んでいると、今度はハルがアナベルの言い分に反対をする。


「ちょっと待った。確かにお前が居れば、コロナの事も心配しなくっていいかもしれないが、お前はただ、二人と一緒に居たいだけなんじゃないのか⁉︎」


そう聞いてきた、ハルの事を(にら)みつけるアナベルは正直(しょうじき)に言う。


「確かに俺はレベッカちゃんと旅をしたい!それに俺はレベッカちゃん一筋だ!一目惚れをしたのさ。それに、女の子二人を守りたいんだ‼︎」


ハルは(あき)れていた。そこで、レベッカは決意をして、アナベルとコロナに言う。


「よし、決めた!二人と共に旅をしよう‼︎これも何かの(えん)だしね。二人が居れば心強いわ。」


アナベルとコロナは喜んだ。

 そして、旅をする為、アナベルは自分の家へと戻り、支度をしていた。街の出入り口で待つ三人。レベッカは次の行き先を決める為に、地図を用意した。レベッカは地図にのっている、大国に目をつけ、ここに向かう事を提案した。二人は、その提案を了解した。そこへ、アナベルが荷物を背負ってやって来た。レベッカはアナベルに、地図を見せ、了解を得ようとした。すると、アナベルが話す。


「そこは、アンザバラ王国。魔族が唯一(ゆいいつ)、入れない強い王がいる国だ。まあ、安全な国だからいいかもしれないな。」


そして、四人は行き場所を決め、アンザバラ帝国を目指して、旅をする事にした。




 あれから半日歩いていた。空が暗くなってきたところで、森の中で野宿をする事になった。アナベルは、食料を持ってきており、三人に渡した。四人は食べ終えると、眠る事にした。

 アナベルとコロナが眠りについた頃、ハルは目をつぶりながら考えごとをしていた。


(水の精霊…。他にも色んな精霊もいるんだろうな〜。みんな敵だったらどうしよう…。)


そんな時、レベッカが小声で話しかけて来た。少し驚いたハル。レベッカは真剣な顔をしながらハルに聞く。


「昨日の夜、眠る時に言ってたよね。ハルは自分の親を亡くしたって…。精霊って親がいるの?」


その問いかけに、ハルは言葉を詰まらせながらも話す。


「あの時の聞いてたのか…。えっと……まあ、精霊でも親はいるだろう…たぶん……。」


あやふやな回答(かいとう)に、(あや)しむレベッカだが、ハルへと笑顔で言った。


「よく分からないけど、あの時の言葉、とても嬉しかった。ありがとう。」


ハルは照れ臭そうにしながら言った。


「まあ、悩んでる事とか悲しい事とかあったら、俺なりに相談にのるから。大丈夫だぞ。」


レベッカは、背伸びをした。二人は星空を眺めていると、ハルはうしろから視線を感じ、振り返った。すると、眠っていると思っていたアナベルが、横になりながらこちらを見ていた。ハルは思わず驚く。


「なあ〜に二人で話ししてんのかなあ。俺も入れて欲しいんだけど。」


アナベルのその言い方は、ひねくれていた。ハルはビビリながらも、反抗(はんこう)した。


「お、お前こそ、なんで起きてるんだよ!脅かすなよ!」


すると、アナベルはふてくされたのか、寝がえりをし、独り言をつぶやいた後、黙ってしまった。ハルはレベッカの方へと向くと、レベッカは寝そべっていた。


「私達も寝ましょ。明日も歩くんだから。休んでおかないと。」


そこで、ハルも横になり、眠りについた。




 翌朝、四人は森の中を歩く。すると、アナベルがハルへと小声で話しかける。


「お前、レベッカちゃんと二人で何を話ししてたんだ?勝手にいい雰囲気になりやがって、ずるいんだよ。お前、レベッカちゃんと俺の仲に割り込むなよ。」


ハルはため息を吐くと、アナベルに言った。


「お前、嫉妬深(しっとぶか)いな。それに、お前はレベッカとそんな深い仲でもないだろう。まだ、知り合ったばかりなんだからさぁ。」


アナベルは舌打ちをした。それにたえし、ハルは怒り出した。そのうち、レベッカとは関係の無い話しになりながら、言い合いになっていた。それに気づいたコロナが、レベッカの元へと話かける。


「いいの?あの二人、なんかよく分からない事で喧嘩(けんか)になってるけど…。大丈夫かなぁ?」


レベッカは冷静にコロナに応える。


「大丈夫よ。そのうち、おさまるんだから。」


そう言っておきながら、レベッカはうしろで歩く二人へと、怒鳴った。ハルとアナベルの言い合いは、おさまった。そして、森を抜けると、小さな街が見えて来た。四人は、そこへ立ち寄る事にした。

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