4*美しすぎる女教師
「じゃあ、アップいきまーす!!」
なつかの元気な声が体育館に響き渡る。
「はーい!!!!」
それに答えるように、
大きな声で返事を返す、私を含む部員のみんな。
部員といっても、
今年なつかが設立したばかりの女子バスケ部は、全員合わせても、6人しかいない。
内2人は、マネージャーだ。
なつかの目標である、
試合出場は、おろか、練習も少人数で出来るパスやシュートの練習しかしていない。
連携プレーの練習などろくに出来ないのが現状なんです…
それを知ってか知らずか、男バスの顧問である三田先生は、時々こうして合同練習を組んでくれるのである。
まぁ…
三田先生の狙いが他にあることは、一目瞭然なんだけど…
「よーう!!なつかちゃーん、りあちゃーん頑張ってるかぁ?」
「がんばまっちょですよ」
また、なつかが訳の分からない返答を三田先生にしている。
「むっちょぷっちょ!!」
負けじと私も言葉を返す。ふふん
「そーかそーか!!良い感じだな!!よく分からんが!!」
「今のが分からんとか頭大丈夫ですか?!!!」
「そーですよ!!お気を確かに!!」
「なつか?!!りあ?!!先生に向かって何言ってるの?!!しかも、明らかになつかとりあの言ってることよく分かんなかったからね?!!」
ななよ…
君もだめだな。
だいたいさっき私の脳内妄想を台無しにしたことまだ許してないからね?
「りあ…そんな目で見ないで?!!悪かったから!!」
ストレッチをしていた、顔をななの方に向け、生暖かい目でななを見てやった。ふん。
「ところで…海菜先生は、まだ来てないのか?」
「来てないですよ。何か会議が入ったみたいです。」
三田先生の期待に満ちたニヤニヤ顔の質問をなつかが一刀両断した。
「そうか…」
三田先生が、この世の終わりのような顔をする。
海菜先生は、私達女バスの顧問を引き受けてくれた先生で、可愛くて、綺麗で、健康的なナイスバディがキラリと眩しい超素敵な先生なのです。
無類の女好き三田先生からしたら、大好きなわけで。
これ以上ないくらいなわけで。
でも、海菜先生は、性格は、どちらかというと男っぽくて、さばさばしてて、怒るときはしっかり怒ってくれる。その上いつもそんくらい大丈夫でしょ?
って感じなのに、心配する時は、しっかり心配してくれて、優しくしてくれる、やっぱり超素敵。
ただ、怒りすぎると、可愛いお顔が台無しなぐらい怒る。少し残念。
でも、そこも大好きです。
うん!!!
三田先生は、いつも軽くあしらわれてます(笑)
「まー、あれだな。男子はつまんねーからな!女子部員の健康的発育を見るのも俺の仕事の内だからな」
がち真剣な顔して、
言うのやめてください。
「三田先生?うちの可愛い生徒に変なこと言うの止めてくれる?」
「んーーーー!!!!みなすぅえんすぅえい!!!!!!今日もお綺麗ですね!!どうですか?あちらで、生徒たちについて語り合いませんか?」
キラーンと効果音がつきそうな、顔と仕草で、颯爽と登場まで美しく現れた海菜先生を口説きにかかる三田先生。
「はいはい。分かったから、早く練習始めましょ?」
「了解です!!!海菜先生!!」
「おらー!!!練習始めるぞ、お前らぁ!!」
何この練習の始まり方?!