10*ここが貴様の死に場所だ
「ただいまー」
えーしと別れ、家に入った。
帰ってきたことを知らせるように大きめの声を玄関から出す。
「おかえりー」
お母さんの声が奥の方から聞こえてきた。
靴を脱ぎ、リビングへ向かう。
「おかえりー、りあ。遅かったなぁ!」
お風呂上がりらしい、お母さんは、身体からうっすらと湯気を出していた。
「うん!!練習終わった後、えーしとうーさんとこ行ったりしとったから!!」
時計をちらっと見上げると午後9時を指していた。
「そうなの!英志くんとねー。ふーん…」
にやにや顔で私を見るお母さん…
うー…やーめーてー。
そう、まさかの好きな人を親に知られてるっていうね…
「良かったわねー」(にやにや)
にやにやするなーっ!!!!
「べべべべべつに!!お風呂入ってくりゅ!!!」
噛んだー!!!!!!
でも、きにしなーい!!!
勢いよくリビングを飛び出し、2階のマイルームへかけ上がった。
「あっ、りあ、お帰りー」
なんで…
なんで…私の部屋にあんたがおんねん!!!!
自分の部屋にたどり着くと、あろうことか弟の信吾が我が物顔で私のベッドを占領していた。
わー…
すっごいくつろいでるー
ごろごろごろー
ごろごろごろー…
あっ、そろそろ寝ようかな。布団めくってー、
おやすみなさーい★
「…って、なんでやねーん!!!!」
大声で突っ込みをいれ、信吾から布団を剥ぎ取る。
「りあ、何すんねん!寒いよー寒いよー」
「寒いよーじゃないわ!!なにしてんねん!!」
「ねてる。」
「見たらわかるわー!!なんで自分の部屋で寝ーへんのっ!!」
依然、ベッドに寝転がりながら、不貞腐れた顔をしている信吾に大声でまくしたてる。
「だって…俺の部屋エアコンないねんもん」
だから、ここで寝るのは、当然だろうと言うような信吾…。
あーのーなー
「そんな怒るとシワ増えるでー。英志くんに嫌われるでー」
「!!うるさーい!!!!」
そう…
弟も私がえーしを好きなことを知ってる…
「りあー、大声だすなー!!俺の鼓膜が大ピンチやないか」
「りあ、うるさーい」
ぞろぞろと私の部屋にやって来たのは、1番上の弟圭也と1番下の弟翔太。
「せーの!!」
何やら掛け声をかける圭也。
「「「そんなんじゃ、英志くんに嫌われる!!!」」」
うおー!!!!!!!
おのれら…
それが言いたかっただけやろぉぉぉぉお!!!!
いえーいちゃうねん!!
何ハイタッチしてんねん!!
ハッピーアイスクリームちゃうねん!!!!!!!
あぁ…もう…
やだ…




