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アステリ
加冠の儀、オリンピア、聖女王とジャーヴィスの王……
生まれて数年しか経っていない俺にとっては解らないことだらけだ。
寝床に横になったが寝付けず、天井を見つめた。
後宮に居場所の無い俺たち護衛は各々の宿舎に戻って翌日の勤務時間まで自室に籠る事が多い。
けして厚くはない壁を通して、低いくぐもった声が聴こえる。他の候補者たちに仕えていた者だろうか。
次代の護衛としての任を全う出来なかった彼らの処遇は分からない。何れ聖女王から何らかの処罰を与えられるだろう。重ければ死罪。
コリアがオリンピアに勝ち残れなければ、彼女に仕えている俺はどうなるのだろう。ユリイカにその事も聞いておけば良かったか。
そんな事を考えているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。
◆
オリンピアーー。
次代たちがしのぎを削り、神へとその技を、各々の鍛え上げた肉体を披露する、国をあげた神聖な儀とされている。
オリンピアに出る次代のパトロンたちは、結果如何でその後の加冠の儀にも関わってくる。なので、どうしても応援に熱がこもる。本人、或いはその系統の若い戦士がドローンメスティスに選ばれるからだ。




