半分こにできない
あなたの眉と眉が
寄り添っていたから
ネコの手も借りたいけれど
私の手を貸してあげるよ
けれどあなたは迷惑そうに
頭だけを深々と下げる
ありがとう
でも一人で解決したいんだ
私が息をすると
酸素が減っていくように
膨らみ続けていた世界が
萎んで小さくなっていった
あなたが一人では運べないような
重たい荷物を亀のような速度でも
少しずつ運び出していた
あなたのためにと思いながら
あなたが上手くいったと笑う
その笑顔を見るために
私はいくつもの扉に
鍵をかけてしまったのだろう
一と一を足しても二にならない
二人でいたとしても
王様と女王様は
同座することはできない
もしもあなたの庭で
大切に蒔いた種が実をつけたら
二分の一を持っていって
私はあなたのことが好きだから
あなたから私を引いても
一にも達しはしないから
あなたは私以外の人と
出会って幸せになるべきなんだよ
一と一を足しても二にならない
二人でいたとしても
嬉しかったことや胸の中にある愛しさは
二つに分かれることは無い
もしもあなたが歩く道のりで
私が邪魔になってしまうのならば
二分の一を置いていって
私はあなたのことが好きだから