弱者男性だって女装したら絶対人気になれるもん☆
報道
『女装アイドル"まなみちゃん"の
ファーストアルバム
「女装したら彼女ができました☆」は
オ○コン1位を獲得するヒット作となりました』
インタビュー
『女装するきっかけは?』
まなみちゃん
「実は僕、女装する前は女性から全く相手にされなくてずっと孤独だったんです。いわゆる弱者男性というやつだったんですが…」
キャスター
「ほうほう…」
街のモニターを眺める一人の男性
弱者男性
「はぁ…お前はいいよな、たまたま顔が良かったから成功したんだろ?俺みたいな顔もザコな奴は女装したって一生孤独だし彼女なんてできないよ」
男性はため息を吐きながらトボトボと帰宅、
薄暗い部屋で、さっき買ってきた女物の服を着る
弱者男性
「意外とかわいい…かな?(俺はなにをやってるんだ??)」
男性は鏡に映る自分の姿に見とれつつ
ふとスマホでパシャリと写真を撮る
弱者男性
「俺も…女装したら変われるかな…」
ーーー数日後
キャスター
『今日のゲストはこの方です!』
弱者男性がゲストとして出迎えられると
スタジオからキャーッと歓声が沸き起こる
弱者男性
「…//」
キャスター
「彼は数日前に女装した姿をネットにアップして
それが伸びに伸びて、今最も注目される女装アイドルになった方です!」
弱者男性
「あっ、ちょっ…//ww」
キャスター
「ぜひ教えてください!
一体どうやって数日でそこまで伸ばしたのかを」
弱者男性
「いやぁ…あの…
僕もちょっと驚いてて…数日でこんな事になってしまって…」
男性は照れて頭をぽりぽりと
かきながらことの経緯を話す
弱者男性
「最初はまなみちゃんの影響が大きくて…
女装したらなんか、僕も変われるんじゃないかって。最初はちょっと…こう、なんだろな?
無理だろうって、自分じゃ無理だろうって思ってたんですけど…」
ここでナレーションが入る
ナレーション
『弱者男性さんは今まで女性にモテず
周囲から相手にされなかったと言う。
女装するきっかけを作ったのは
女装アイドルまなみちゃんのアルバム
「女装したら彼女ができました☆」が強く影響してると言う。』
弱者男性
「ほんと、最初はただ何となくアップしたんですが、気の迷いというか…はい。そういうので…
んでそれでこう、こうなっちゃって(女装した写真が評価され)…それで広がってこう…こうなっちゃって…ww(ネットで大バズりした)」
キャスター
「んなるほど!」
弱者男性
「まなみちゃんには本当に感謝してます
最初は"お前は顔がいいから成功したんだろ?"みたいな、そういう…ww感じだったんですが…ww
はい…w」
キャスター
「www」
弱者男性
「もう、僕男には戻れなくなったなって感じですww」
キャスター
「いやー、素晴らしい!良いことです!
世間では何かと弱者男性は悪者扱いされる時代ですからね、女装して人気になって弱者男性のイメージが良くなれば夢は広がるってもんですね!!」
キャスター
「それではこれまでの経緯をVTRとともに振り返っていきましょう!」
VTR
『弱者男性は実家で暮らしていた』
弱者男性
「ちょ、はずかしwwこっからなんすねww」
キャスター
「はははww」
VTR
『弱者男性「俺も女装したら変われるかな?」
弱者男性は家族に秘密で買ってきた女装グッズ(アイドル)を着て、鏡を眺めていた
弱者男性「俺も変われるかな…?」
意外と満更でもない弱者男性は
ふと持っていたスマホで写真を撮り、衝動が抑えきれずネットにアップ』
弱者男性
「いやーwwちょっと恥ずかしい…ww」
VTR
『弱者男性「やっばぁ…本当にアップしちゃった…なにしてんだ俺、早く消さないと…!ネットのおもちゃにされる!!」』
観客席から笑いが起こる
VTR
『弱者男性「え!?」
弱者男性が写真を消そうとツイートを確認すると
そこにはすでに"いいねとリツイート"が数件も来ている状態の写真があった』
観客席から「オーッ」という感心の声が上がる
VTR
『♂「その服最高…!!」♀「可愛いよ!もっと頂戴!!」♀「期待の新星」♂「エ○チだね…!」♂「男の娘はぁはぁ//」』
観客席
「www」
弱者男性
「www」
VTR
『弱者男性「なんだよこれ…」弱者男性は一瞬戸惑うが、すぐに考えを改める
弱者男性「まだ服あったかな!?」
弱者男性は急いで他の服を漁り、写真を複数枚撮りネットにアップ』
VTR
『♀「エロい〜!!」♂「ちょ、やばいそれ…!!」
♀「無理…エロい…」♂「待って、一旦ちょっと…はぁはぁ」』
弱者男性
「きっしょ…ww」
キャスター
「www」
観客席
「www」
VTR
『弱者男性はその後、いろんなポーズを取っては写真をアップし、やがて要望が増えてアイドルになる事を視野に入れ始める
弱者男性「ひょっとしたら俺も…まなみちゃんのようになれるかもしれない…!!」
弱者男性は後日YouTubeを開設し、女装アイドル"ふなたん"としてデビュー、投稿して数分で再生回数1億、チャンネル登録5000万を記録し動画は大ヒットとなった』
VTRが終了しスタジオ内に拍手が起きる
キャスター
「いやーすごい!!」
弱者男性
「ww」
キャスター
「天職ですね!!」
弱者男性
「てん…しょく…ww」
照れる弱者男性
弱者男性
「あのあと(VTRのあと)すごい、伸びちゃって…
男の人も女の人も可愛いねって、エロいねって言ってくれて…ww」
キャスター
「www」
弱者男性
「今まで僕、本当に社会の底辺で…
弱者男性というイメージとしては最悪な
なにもしてなくても女の人から白い目で見られて
避けられて辛かったんですけど、女装したらホント人生変わって…」
キャスター
「最近結婚なさったんですよね?」
弱者男性
「あぁ!?ちょっとwwそれまだ誰にも言ってないからww!!」
キャスター
「あぁっ!!ごめんなさい!!
口が滑りました!今の無しです!!」
弱者男性
「いやもう無理でしょ!!ww」
スタジオは笑いに包まれる
キャスター
「お相手は?美人なんですか?」
弱者男性
「いやぁww」
キャスター
「写真見ましたけど、結構な美人さんですね」
弱者男性
「ちょっともう、セクハラっすよそれww」
キャスター
「www」
番組の尺がなくなり、別れの時間となる
キャスター
「そろそろお時間となってしまいました!
弱者男性さん、色々とお話を聞かせていただいて本当にありがとうございます!」
弱者男性
「いえいえ…ww」
キャスター
「タメになりました!」
弱者男性
「いえ、もう本当にこういう機会を貰えて
僕もすごくありがたいですw」
キャスター
「奥さんを大事にしてくださいね」
弱者男性
「www、はいww」
キャスター
「本日はどうも本当にありがとうございました!」
キャスター
「それではまたの機会にお会いしましょう!
シーユーばいばい!またねー!!」
弱者男性
「しーwゆーwばいwばいw」
キャスター「www」
提供
『この番組は…』
テレビを消す弱者男性
無言でしばらく考え事をしたあと
弱者男性
「俺も変われるかな…?」
弱者男性はふと買ってきた女装グッズを眺める。
ーー後日、男性はゲストとして番組に呼ばれた。
ーーーおしまい。