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プロローグ6 【9月18日/部活見学1日目】3/文芸部体験

 【芳一】は競技場の様に広い【文芸部】の周りにある無数の部屋を一つ選び、座ってみる事にした。

 部屋の中には机と椅子がセットになっている。

 【文芸部】の部員達はこの部屋で個別に執筆活動を続けたりしている様だ。

 【インビジブル・サポーター】の話では、両脇のスペースは必要な物が召喚される【スペース】だと言う。

 そこで、【芳一】は参考資料として、【図鑑】が見てみたいと思った。

 すると、左側のスペースに本棚が出現し、300冊を超えるたくさんの【図鑑】が出て来た。

 試しに、その中の一冊、【動物図鑑】を手に取ってみる。

 見てみると実際に【書店】などで売られている【図鑑】と遜色(そんしょく)のない、独自の解釈による【動物の図鑑】にしっかりとなっていた。

 続けて、【魚図鑑】を手に取る。

 これもまた、詳しく【図解】になっていた。

 【鳥図鑑】、【昆虫図鑑】なども手にとって見たが、やはり詳しく載っていた。

 それらの【図鑑】を資料として、【机】に置いて、【図鑑】はもう良いから【辞典】が見たいと思ったら、【本棚】の内容が【図鑑】から【辞典】に変わった。

 【ネーミング辞典】や【ファンタジー用語辞典】、【SF辞典】や【漢和辞典】、【13カ国語辞典】や【ミリタリー辞典】等々、様々な【辞典】が本棚に並んでいた。

 これも手にとって見ると詳しく載っていた。

 これもいくつか机において、次はネット検索がしたいと思ったら、今度は右側に【パソコン】が召喚された。

 【ネット】にも繋がれており、ちゃんと検索もできたし、チャットで質問したら答えてもくれた。

 試しに、【ファンタジー】で【文字検索】すると【ファンタジー】に関する記事がアクセス数が高い順に表示されていた。

 どうやらちゃんと機能している様だ。

 今度は検索した物をプリントアウトしたいと思ったら、【パソコン】の上に【プリンター】が出て来て、欲しい記事を印刷してくれた。

 後は【パソコンソフト】を使ってみたいと思って、【パソコン】を色々とチェックしていたら、【文字編集ソフト】や【イラストソフト】、【アニメーション制作ソフト】や【ウェブ制作ソフト】、【3D編集ソフト】や【音楽編集ソフト】まで、色々取りそろえられていた。

 どうやら、本当に【部活動】をするのに必要なものは揃っているらしい。

 椅子も疲れない様に【ゲーミングチェア】の様にも自動でなるし、夢の中で取るのも奇妙な話だが、仮眠を取る事も出来る様にベッドに変形する事もできた。

 また、正面には【テレビ】も出現し、息抜きに何らかの【番組】や【映画】などのソフトも視聴する事が可能だった。

 また、音楽を聴きながら制作したいと言う人にも音響関係も充実している。

 何から何まで至れり尽くせりとはこの事だと言える環境だった。

 執筆活動も手書きで原稿を書くのもありだし、【パソコン】や【携帯端末】での入力も可能となっており、できない事を探す方が珍しい環境と言えた。

 息抜きに【漫画】を読みたいと思ったら、本棚が、【コミックス】で埋め尽くされた。

 残念ながら現実世界にある既存の漫画は一冊も無いが、この【夢の異世界】独自の面白いと思える【漫画】がたくさんあった。

 これで創作意欲が湧かないとごねたら、その人間は才能が無いと言えるのではないだろうか?

 【芳一】は、こんな環境で執筆して見たいと言う気持ちを強くした。

「でも【文芸部】がたった4人って言うのも以外だったな。

 もっと多いかと思っていたんだけど」

 と言うと、【インビジブル・サポーター】は、

『それは【初等部4年生】に該当する、今の時点で眠りに就かれている方の人数に過ぎません。

 この年代は、【文芸部】では無く、【小説執筆部】の方が多いですね。

 これは結局、言い方の違いですが、【文芸部】として考える方は少ない様です。

 また、【初等部4年生】では心も体も未熟な状態ですから、この年の設定からいきなり【文芸部】として小説を書いたり本を見たりする方は少ない様です』

 と答えた。

「なるほどね。まぁ良いや。それじゃ、質問を変えるよ。

 例えばの話なんだけど、起きている間に考えたネタをこの【部活】で文章化する事は可能なのかい?」

『部に入れば可能となります。ただし、【唯野様】は現在、【部活見学中】ですので、それは不可能となります』

「そうなのか、解った。

 じゃあ、ここで書いた物も残らないって事だよね?」

『はい、そうです。

 ここで書いた事を【唯野様】が覚えていて、起きている間にご自分で執筆される事は出来ますが、今夜執筆した【データ】は基本的に抹消されます。

 【データ】を残したければ【文芸部】に入部される事をお薦めします』

「解った。候補には挙げておくよ。ただ、【初等部4年生】は別の体験もしてみたいなと思っているから入部は見送るかも知れない。

 他の部も見てみたいしね」

 などと話した。

 その後も【芳一】は【インビジブル・サポーター】に質問したり、個室で色々試したり執筆したりして過ごし、【部活見学】の一日目を終えたのだった。

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