プロローグ28 【9月23日/部活見学6日目】3/【アース・ヒーロー部】見学1
【大門 隼人】との事では迷惑に思ったり、ありがたく思ったり、色んな感情を持った【芳一】だったが、そうも言ってられない。
夜は番組を見るなどで、【情報収集】した後は、就寝時間をアイドル2人と合わせる様に調節し、【部活見学】の【第6夜】に挑む事にしたのだった。
今夜は、【桔梗】のリクエストで、【異世界交流部】から【アース・ヒーロー部】に変更になっている。
【芳一】が【第2夜】で【見学】した【異世界チート部】と同様に、【アース・ヒーロー部】も個人個人で【活動】するのかと思っていたが、ちょっと違っていた。
【異世界チート部】の場合は、【チート能力】を持って様々な【異世界】を【舞台】に活動するため、他の【部員】が行動の邪魔にならない様に、【各々】が個別に活動する事を重視した【部活】だった。
対して、【アース・ヒーロー部】は、【個人個人】ではなく、【クライム・エピソード】ごとに【部員達】が選択して【活動】するため、【部員同士】が一緒に活動する事も出来る。
要は、【地球の危機】を【救え】ば良いので、単独行動である必要が無いのだ。
そう言う意味では仲良くなった【部員同士】、協力して事に当たり、共闘する事も可能な【部活】となっている。
もちろん、【部員】が誰も参加しない【クライム・エピソード】は凍結状態であり、【地球】が脅かされる事はない。
【部員】が参加して、初めて、【地球の危機】が演出され、【部員】達は【地球】を守るために、【修行】や【パワーアップイベント】などを経て【地球】を守っていると言う事になる。
また、【クライム・エピソード】には【レベル】が存在する。
簡単に言えば、【敵】の【レベル】と言う事である。
【初等部4年生】では【レベル1】から【レベル10】まで、
【初等部5年生】では【レベル1】から【レベル15】まで、
【初等部6年生】では【レベル1】から【レベル20】まで、
【中等部】では【レベル1】から【レベル30】まで、
【高等部】では【レベル10】から【レベル50】まで、
【大等部】では【レベル30】から【レベル100】まで、
【院等部】では【レベル1】から【レベル999(MAX)】までが設定されていると言う。
ちなみに【レベル1】では、【地球】に汚染物質をばらまく【独占国家】の【軍隊】レベルの敵、【レベル10】では、【島国】を破壊出来るレベルの敵となっている。
参考までに【レベル100】では、【地球】や【惑星】を破壊出来るレベルの敵で、【レベル999】では、宇宙を破壊しつくせると言うレベルの敵として設定されているらしいと【インビジブル・サポーター】は言っていた。
また、これは【存在パワーレベル】での【選択方式】であり、もう二つ【選択方式】が存在する。
一つは【能力危険値レベル】での【選択方式】であり、【敵】の【能力】の【危険度】によって【レベル1】から【レベル999(MAX)】まで設定されている。
もう一つは、【存在パワーレベル】と【能力危険値レベル】の両方に加えて、【敵の組織力】や、【状況】など様々な要素を計算して、総合的な敵の【戦闘力】と【危険値】などを測った【総合状況難易度レベル】での【選択方式】である。
これは、【レベル1】から【レベル9999(MAX)】まで設定されている。
【アース・ヒーロー】として、極めたければ、この3つ目の【総合状況難易度レベル】での【選択方式】で、【部活】を選択するのが【ベスト】だが、残念ながら、【初等部】の3年間は危険度からこの【選択方式】は設定されていないと言う。
つまり、【初等部4年生】の【部活見学】をするには、【存在パワーレベル】か【能力危険値レベル】での選択になる。
素人が見るには【存在パワーレベル】での【選択】がお薦めだが、今回の【部活見学】は、【部員】がその【クライム・エピソード】に最低でも1名は参加していると言う事と、最大8時間までと言う【設定】を守るのであれば、【複数】の【部活見学】が出来ると言うものになっている。
つまり、つまらないと思ったり、違うものを見たいと思ったら、見学する【クライム・エピソード】を途中で変える事が出来ると言うものである。
これは【芳一達】見学者だけでなく、【部員】も同じ事が言えて、違う【クライム・エピソード】を攻略したいと思ったら、自由に【変更】する事が可能となっていると言う。
そう言う説明を【インビジブル・サポーター】から受けていると、今日は【瑠璃】が先に現れた。
その【瑠璃】に【インビジブル・サポーター】から聞いた情報をかいつまんで説明していると、【桔梗】もやって来た。
繰り返しになるが、【桔梗】にも【瑠璃】と同じ説明をした所で、さて、次はどの【クライム・エピソード】を覗いてみるか?だが、現在、表示されている【クライム・エピソード】は、【存在パワーレベル方式】であり、【30エピソード】ほど入り口の穴となる、【エントランス・ホール】が空いている。
その内、現在、有効とされているのは【5ホール】だ。
5人の【部員】が別々の【クライム・エピソード】に挑戦している所だ。
【エントランス・ホール】の前に行くと、【部員】が挑戦している【クライム・エピソード】のみ、事前情報が開示される様になっている。
やはり、【異世界チート部】と同様に、1日あたり、最大たった8時間で、【活動】の【全容】を知ることは難しいため、【見学者】には予め、どういった【クライム・エピソード】になっているか知ることが出来ると言う事になっている。
ちなみに、試しに、選択可能な【能力危険値レベル方式】で見てみると【クライム・エピソード】は、【22エピソード】で、その内、現在、有効とされているのは【3ホール】となっていた。
人数が違う?と思ったが、【インビジブル・サポーター】に聞くと、【アース・ヒーロー部】は現在、8人が活動しており、【存在パワーレベル方式】で5人、【能力危険値レベル方式】で3人が【クライム・エピソード】を選択しているとの事だった。
【芳一】と【桔梗】と【瑠璃】は、とりあえず、有効になっている8つの【クライム・エピソード】の解説を聞いて、何処を見学するか決める事にした。
意見が割れたら、この【部活見学】を決めた【桔梗】を優先させると言う事にしたのだった。




