プロローグ22 【9月22日/部活見学5日目】4/アイドル達との密会?3
【崎本 桔梗】28歳の紹介で6人組アイドルグループ、【メイドインアイドル】の【オタク担当】/【ロリータガール】の【シンシア】こと【星井 瑠璃】23歳が【芳一】37歳に相談に来ていた。
相談場所は【寂れたカラオケ店】であり、相談内容は、彼女が【夢の異世界】でどんな【部活見学】をして行けばわからないので分かり易く解説して欲しいと言う事だった。
結論から言えば、間接的には何とも言いようがないので【芳一】と一緒に【部活見学】をすれば、説明する事が出来ると言う物になる。
実は、第4夜の【部活見学】をしている時、【芳一】は、【桔梗】以外にも誰か来ていたのを確認している。
全然知らない顔なので話しかけなかったが、恐らくその人達は【芳一】達とは別の日に【萌和佳理事長】に誘われた人間だと推測できる。
つまり、【就寝時間】さえ、合わせる事が出来たなら、【瑠璃】とも一緒に【部活見学】が出来るのではないか?と言う事である。
ただし、【瑠璃】の場合、それなりに売れているアイドルなので、睡眠時間が少なく、8時間たっぷりと取れると言う保証は無い。
なのでピンポイントで睡眠時間を彼女と合わせる必要があると言えるだろう。
また、今夜の予定だと【芳一】は【アニメ制作部】にする予定で、【桔梗】も一緒が良いと言っていたが、【瑠璃】の予定も聞かないとそこを選ぶ訳にも行かない。
【芳一】としては、【初等部4年生】は【ゲーム制作部】を選択するとほぼ決めているため、正直、残りの【部活見学】はどんな【部活】でも良かった。
今後の参考になればなお良いと言う程度の事なので、彼女達の好みの【部活】に合わせても良いと思っていた。
だが、【桔梗】が、【瑠璃】に、
「私達、今夜は【アニメ制作部】って【部活】を見学しようと思っているけど、貴女もそれで良い?」
と聞き、【瑠璃】は、
「はい、お姉様。【瑠璃】も【アニメ】は大好きです。オタク担当なので。
一通りは網羅していると思います」
と言った。
どうやら、問題なさそうなので、【今夜/【芳一】と【桔梗】にとっては第5夜、【瑠璃】にとっては第3夜】は、【アニメ制作部】と言う事で決まったのだった。
後は、明日【【芳一】と【桔梗】にとっては第6夜、【瑠璃】にとっては第4夜】と明後日【【芳一】と【桔梗】にとっては第7夜、【瑠璃】にとっては第5夜】の【部活】を何処にしようかと言う事も決める事にした。
【芳一】は明日の予定は【異世界交流部】、明後日の予定は【コスプレ部】の【部活見学】を予定していたが、この2つは、別に変更してもかまわないから、2人に決めてもらって【芳一】がそれに付き合うと提案した。
今夜を【アニメ制作部】として選んだのは自分だから、後、2日は彼女達に選択権を譲ろうと言う事である。
彼女達は相談し、明日は【桔梗】、明後日は【瑠璃】が決めた【部活】を3人で見学すると言う約束をして、【桔梗】は明日の15時までに、何処にするか決めて、DMを送り、【瑠璃】も明後日の15時までにDMを送って、どの【部活】にするか【部活名】を連絡するとの事だった。
つまり、明日と明後日は彼女達のDMに書かれた【部活】を選択すると言う事になるので、どんな【部活】か、現時点では解らず、【芳一】はドキドキしてきた。
ちょっとした【お化け屋敷体験】の様なものである。
【芳一】が理解出来る【部活】だったら良いが、全く理解出来ない【部活】だったらどうしようと思ったが、今更後には引けなかった。
【初等部4年】の【部活】として選択する訳では無く、1夜限りの体験だが、よくわからない【部活】の【見学】をすると言うのは緊張するものである。
2人よりも年長者として、引っ張って行かないと行けないと言うプレッシャーが【芳一】の肩にのしかかってきたのだった。
また、例え【初等部4年】で異なる【部活】を選択したとしても、【芳一】には【相談役】として【アドバイス】が欲しいと2人に懇願され、【芳一】は、内心動揺しながらも、承諾したのだった。
やはり、美女2人にお願いされると【芳一】も男である。
嫌とは言えなかったのだった。
その後、いくつか【芳一】ならではの【夢の異世界】に対しての見解や攻略方法の様なものを2人にアドバイスをした。
2人は、
「すごぉ~い」
「さすがです」
などと言っていたが、これが2人のリップサービスかどうかは判断出来なかったのだった。
こうして、【芳一】にとっては緊張と嬉しさ、焦りなど複雑な感情が入り交じったアイドル2人との【密会】を終えた。
2人は【カラオケ代】を払うと言ったが、【芳一】は断り、2人は申し訳ないから払うと聞かなかったが、だったら、一曲ずつ持ち歌を歌って欲しい。
その分の支払いとして、【芳一】は【カラオケ代】を払うと言うと2人は了承し、2人のアイドルが【カラオケボックス】で熱唱すると言う、とても幸せで贅沢な一時を過ごしたのだった。
ちなみに、この【カラオケボックス】には、2人の持ち歌は登録されて居なかったので【アカペラ】での熱唱となる。
彼女達は3曲ずつ披露してくれた。
ここまでされたら、【芳一】は2人の【ファン】になるしかないと思ったのだった。