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プロローグ21 【9月22日/部活見学5日目】3/アイドル達との密会?2

 【芳一】は現在、【崎本(さきもと) 桔梗(ききょう)】28歳と彼女の後輩の【シンシア】こと【星井(ほしい) 瑠璃(るり)】と言う女の子の2人と寂れた【カラオケ店】で【密会】をしている。

 【密会】のオープニングイベントは最悪だった。

 お世辞にも上手いとは言えない、【芳一】のアニソン熱唱を彼女達に聴かれて接待拍手を受けると言う恥ずかしくて仕方の無いものだった。

 だが、一応、簡単な自己紹介も終えて、【瑠璃】の相談を受ける事にしたのだった。

 【芳一】は自分でこれまでの簡単な経緯や自己紹介をしたが、アイドル2人はお互いを説明しあった。

 姉妹の様にと言うよりは恋人同士では?と言う錯覚をするくらい2人はお互いの事を良く知っていた。

 【桔梗】の情報については、これまでの情報に加え、彼女は、【花咲(はなさき) 彩花(あやか)】と言う【芸名】で、【フラワードールズ】と言う7人組インディーズアイドルのセンターを務めていると言う事が解った。

 また、彼女は【博多出身】でアイドルを夢見て上京して来たそうだ。

 同郷出身だった【瑠璃】の世話をして仲良くなったとの事だった。

 【瑠璃】の方は、【博多】では有名な資産家の娘だったが、アイドルになりたいと言う夢を家族に反対されているそうだ。

 10代の頃、博多でインディーズ活動をしていた【桔梗】に惚れ込み、自分もアイドルを目指したとの事だった。

 【絶対音感】を持っているらしく、【歌唱力】はかなりある様なのだが、見た目が、【ロリータ】っぽいので、キャラ付けとして、【歌が上手い】と言う事は前面に出さない様に他のメンバーから言われていたらしい。

 現在は23歳らしいが見た目は、どう見ても発育の良い中学生か、ひいき目に見ても高校生くらいだろう。

 だから、【ロリータ】担当なのだろう。

 彼女は【クールビューティー】っぽいタイプである【桔梗】に憧れているらしいが、メイクも含めて、言っちゃなんだが子供っぽく、全然違うタイプという印象だ。

 【瑠璃】は、【桔梗】にメイクを教えて貰いたいらしいが、【桔梗】の方はこのままの方が好きという事で、彼女のために【ロリータキャラ】を演じているそうだ。

 また、【瑠璃】も【都立夢異世界部活学校】に【入学】する資格を得たと言う事は頑張っていて絶望を感じたと言う事なのだが、彼女の絶望は、あくまでも【お姉様(桔梗)第一】でアイドル活動をしていたのに、自分が6人組アイドルグループ、【メイドインアイドル】のメンバーとしてだけでなく、ソロ活動の話が出るなど過大に評価され、【桔梗】が不当な評価を受けていると言う事だった。

 【芳一】の分析では、【瑠璃】の方はロリータキャラで、オタク趣味というのも前面に出しているし、歌唱力もある。

 つまり、アイドルとしてキャラクターが確立されているという事だ。

 だから、自然と認められてきているのだろうが、【桔梗】の方はキャラが弱いと言える。

 彼女は確かに美人だが、アイドルならば美人は当たり前の条件である。

 だから、芽が出なかったのでは無いかと思ったのだが、それは口に出さない方が良いと判断して、言わなかった。

 だが、【瑠璃】としては納得行かないのだそうだ。

 【瑠璃】にとっては【桔梗】は絶対的エース、推し中の推しなのだそうだ。

 なので彼女が認められず、自分なんかが認められるのは絶対に間違っている。

 そう思っているのだそうだ。

 そんなちょっと変わった絶望が認められ、彼女は【萌和佳(もなか)理事長】に誘われ、【芳一】達より二日遅れで【夢の異世界】に案内された。

 当然、【瑠璃】にも同期の人間達がいるのだが、彼女は同期の人間達との人間関係が上手く行っていない様なのだ。

 理由は彼女の同期の一人のある【女優】との対立なのだそうだ。

 朝ドラ女優となるために【枕営業】を強要されていた彼女は、なかなか採用されなかった。

 それでも女優になるべく必死で頑張っていたが、ある時、怪我が原因で顔に傷跡が僅かに残ってしまったと言う。

 顔に傷が残ったら流石に女優としてはやれないと言う事で絶望を味わった子らしいのだが、【瑠璃】が言うには大変気が強いらしく、一見、何の苦労もして無さそうな印象(完全な偏見)の【瑠璃】の事が気に入らないらしく、同期7人の内、6人でグループを作ってしまったのだと言う。

 同期は男が4人、女が3人だったが、男はその女優の色香に惑わされ、全員、彼女に付き、残った女も多勢に無勢は不利だとしてその女優の方に付いた。

 つまり、【瑠璃】は、同期の間で孤立しているのだ。

 同期の男の中の1人は、自分と男と女の関係になれば、君についても良いと言ってきたがそんなのはごめんだ。

 自分の身体は【お姉様】の物。

 【お姉様】に全てを捧げているのに他の男なんかに触れさせてなるものかと思ったという。

 そう言う訳で、孤立してしまったと言う。

 それで誰にも相談する事が出来ず、【部活見学】も何をどう見学すれば、良いのかいまいち良く解らず、困って、【桔梗】に泣きついた所、【桔梗】も同じ【夢の異世界】に言っていた事を告白し、昨夜、【芳一】に色々と助けてもらった事を伝えた所、【瑠璃】も教えてもらいたいと言う話になり、今に至るのだと言う。

 【芳一】の人の良さは、【桔梗】が保証すると言ったら、すぐに相談したいと言う話になったと言うことだ。

 そう言う訳で【瑠璃】が【桔梗】同伴で相談に来たと言う経緯だった。

 こうして、【芳一】への相談が始まったのであった。

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