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第3話

それからも若は性癖を姫の前では隠し通した。


姫は有事の際に王都や辺境間が円滑に連絡や移動が出来るように、何年もかけて他の辺境伯や王城と交渉し、街道の整備、連絡網を構築していった。


それにより民間の手紙なども以前に比べやり取りが活発になり、手紙の代筆、読み上げの仕事もできた。


王城では姫の功績をよく思っていないようで、「でしゃばり王女」「点数稼ぎ」「銀髪はこれだから」と意味不明な悪評が蔓延していた。


銀髪はこれだからってなんだ?

髪色関係あるか?


王城でこれ程の悪意を振りまいているのは、姫の権威を落としアラミスの息子が帰国した時に、姫より優位に立てるようにアラミス側が流しているのだろう。


国王も王妃も黙認しているから罰される心配もない。


間者からの報告に若の怒りで誰も声をかけられない。


本当なら王城に乗り込みたいのだろうが、姫の為に何かすれば責められるのは姫だ。


一辺境伯子息が動けばスードと姫を巻き込んだ謀反に繋がりかねない。


これは他の辺境伯も同じ気持ちだろう。


姫の貢献は王都から離れる程、評価されている。

もし姫が何らかの形で婚約が無くなれば、動くのはスードだけではない。

王族の肩書きがなくてもあの美貌と才知、民を一番に考えている姫を欲して争いが起きる。


そうなったら姫の貞操がやばいな。

純潔を散らされたらそこに嫁ぐしかなくなるからな。


歳を追うごとに危うい雰囲気も出てきて、美貌も磨きがかかっている。


若がいつまで兄ポジションで我慢してくれるか·····

「いや、そろそろ限界じゃね?」

「姫の体を舐めまわすように見てるもん。」

「最近姫も本能で怯えてるしね。」

「それも無意識だから自分の反応に戸惑ってる姿も可愛いよね~」

「それすら堪能してる若にドン引きするわ。」

「はぁ~むしゃぶりつきたい」

回し蹴りされている奴は放っておこう。


もうすぐアラミスの息子が帰国する。


王城に対する地方貴族の警戒もより強くなり、アラミス公爵家も動き出すだろう。

第二王女の婚約者候補がいるアイシェバール公爵家が静かなのが不気味だし。


辺境地も連絡を密にしハスターバルに警戒せねばならない。


呑気なのは国王夫妻と第二王女だけだな。

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