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私の小失敗の本質  作者: リノキ ユキガヒ
最後に
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アナリシス(あとがき)

趣味と実益を兼ねて。なんて言葉が使われる事がよくある。

 しかし、これを実行できる人間は殆どいない。

 いや、正確に言うと実現できる人間は極わずかだという事だろうか?

 たまにだがニュース番組とかで脱サラして趣味を活かした事業を展開する人のドキュメンタリーがあったりするが前途は多難そうだ。

 ○○が好きだからという理由で、その業界に飛び込み、それをモノにできた人は果たしてどれ位いるのだろうか?

 それを思うと今の私は非常に恵まれた状態にあるのではないだろうか?

 良い仲間に恵まれ。

 良き理解者にも恵まれた。

 コレだけでも十分過ぎるのに、それが元で仕事の幅も増えていった。

 今や私はモデルというか軍事評論家というか、少し変わったファッションモデルとしてその地位を確立した。

 そしてそれにいたるまでの道のりが辛いものか?と言われれば実のところ、そうでもない。

 まぁ、喉元過ぎればナンとやらだが。


 とあるオフの日。私は高島平のファミレスに一人でいた。

 平日の午前中なので店内は閑散としている。

 タクシーの運転手さんが休憩なのかノンビリとコーヒーを啜っているのがみえる。

 それにならうように私もコーヒーをすする。

 そして持参したノートパソコンに向かい文章を綴り始めた。雑誌「丸」でも連載を持っているのでその為の原稿だ。

 ここのファミレスだと文章を書くときナゼか進み具合がいいので、ちょくちょく利用させてもらっている。

 因みに昔みたいに変装紛いの格好で訪れては無い。一応Ritaである事がすぐにバレない程度にはしてあるが。

 こう見えても私は売れっ子なのでバレてしまっては大変だ。

 …と、いうのは昔の話し。

 今の時間帯、ココのファミレスなら常連さんしかいないので私がモデルのRitaであっても対して気にしていないようだ。

 キーボードを打つ手を止めてふと窓の外を見る。

「どうぞ」

 ファミレスの店長が私に話しかけながらコーヒーカップを置く。

「え?私。お代わり頼んでませんけど」

 と言うと、店長はニッコリ微笑んで

「お店からです。実はお客様目当てで来店されてる方もおられるので」

 といった。

「ご迷惑じゃありませんか?」

 と、恐縮しながら私は店長に話しかけたが、店長は首を横に降り

「とんでもない。お客様のお陰で売り上げの方が上がりましたので、これは気持ちです。」

 そう笑顔で答えてくれると回れ右をして厨房へと戻っていった。


 高島平のファミレスに凪いだ空気が流れる。

 私はコーヒーを一口飲むと外の景色に目をやった。

 すると小川さんの運転する軽バンが駐車場に滑り来んできた。


 以上。報告オワリ


 作成・Rita(田中信子)






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